見出し画像

カナダの学校に日本人が通ってみたら

カナダの学校に子供を入学させてみて、まず驚いたこと、それは「教科書を使わない教育」でした。教育学部出身で、中高合わせて10年の学校勤務歴のある私からしたら、「教科書をつかわないの!?」と思いました。

では、どうやって授業が展開されているかというと、先生各自が州のカリキュラムに従い、自作・購入の印刷物を遣い、授業を行っています。だから、インターネットで少し根気強く調べてみると、「先生のためのプリントデータの販売」サイトが無数に出てきますし、確かにそれは非常に便利です。なぜなら、そのデータ自体を作っているのもまたどこかの先生だからです。子ども達は、基本的に毎日限られた時間の中で、先生が用意してくれたプリントも解きながら、評価されていきます。でも、日本のような黙々と机で作業するのかと言えば、全くそうじゃなく、楽しくいろんな角度から勉強しています。

↓私的には有名な、先生手作りのプリンと販売サイト。こんな感じです。

時に、YouTubeのお絵かき動画を見ながらイラストを書いたり、パソコンを使ってRPGで算数ゲームをやったり、寝転がったり懐中電灯を使って本を読んだりと様々です。今は、時々コーディングもさせてもらえるのが嬉しそうです。

ここで、思う事は

「先生も、個性を尊重されている」

ということです。子供に上っ面だけ「個性は大事」などと言うのとは全然違うなぁといつも感心してしまいます。

(余談)
学校に勤務経験のある人なら分かると思いますが、教科指導は他の先生と同じように(ほぼ一言一句)教えなければなりません。「あのクラスでは話したけれど、このクラスでは話してない」は御法度です。これが「国語算数理科社会」のように複数の先生が1つの学年をもつような学校だと、先生ですら個性を封じられるのが日本の現状。そんなギチギチ、ギスギスした関係の中で、子ども達の奔放な態度に一瞬でぶち切れる先生がいるのも分からなくは無いです(しかし、簡単に乱暴な言葉で生徒に怒鳴る先生は、心底軽蔑していましたが)。

それが分かってしまえば、日本での経験をフルに活かして・・・・

・宿題などは、課されていなくても出します!
・先生が使っているプリントは画像検索で同じ物を手に入れます!
・字はとにかくきれいに何度も練習!
・かけ算、割り算、筆算などは完璧に!
・作文はコツを徹底的に、練習あるのみ!
・何なら走り方も教えます!
・先生達へのクリスマス・バレンタインのカード(本人自作)は当たり前!

こんな感じで学業だけは好成績を築き上げることができましたが、やはり問題は会話(相手に分かるように説明)と文法。簡単な受け答えと自分の意思を伝える程度の英語は習得したものの、文法や説明にかかる思考の過程などは更なる勉強が必要・・・

今は、親が英語が不自由でも、どれくらい学習のサポートをしてあげられるか・・・・研究中です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?