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人間のうつわ

話題のS官房長官が次期総理に決まったようですね・・・さてさて・・・

 私の記憶の中で名官房長官というと、田中、大平、宮沢、中曾根という歴代の総理を支えた後藤田正晴という政治家を思い出します。別名「カミソリ後藤田」と呼ばれて人物です。
 内務省、陸軍、警察官僚を経て、激動の昭和の時代を常に現場で困難な問題を処理してきた叩き上げの政治家という印象を持っています。
勿論政治家である以上、その事績に賛否はあるにせよ、昭和の歴史において政治家として自分の仕事を全うした人物だと感じています。

 そして、印象的な後藤田氏の言葉があります。それはあのリクルート事件の後、総理首班の打診を受けた時のこと
「私は色々やってきたが、決して大将のうつわではないよ」と言ってあっさり総理の座を辞退し、その後、政界を引退して行きました。

 名参謀が善きリーダーなるとは限らず、逆を言えば善きリーダーが実務的な参謀の能力が有るとも限りません。

 人が「人間のうつわ」と言うとどうしても、その大小を思ってしまいますが、それは大きさを指すものでは無く、「うつわの形」だと私は思っています。人はそのうつわの形に合った生き方や仕事をすれば何かを成し得ることが出来ても、違った形の仕事をすれば、己が失敗するだけでなく、他人に迷惑をかける場合さえあるのです。
 私自身、年齢を重ねた今そのことを痛感しています。若いうちは兎も角、ある年齢に達したら自分の「うつわの形」を自覚しなければ・・・言い換えれば「己を知らなければ」道を誤る結果にも・・・

さて新S総理・・・平らなうつわに・・・スープを注ぐ結果にならなければ良いのですが・・・

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