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暑い

 いや、暑くないですか、まじで。

 近年は「危険な暑さ」という言葉を聞かない年はないが、今年もその例に漏れず、しっかり暑くなってるようである。デバッグはよ。

 今年は梅雨が長引き、各地で豪雨災害も多発した。その流れからこの夏は冷夏になるんじゃないかという話も聞いたような気がするが、これである。何が冷夏じゃ。

 天気予報で予想最高気温も出てくるが、あれは小学校で習ったように直射日光の当たらない日陰の気温であり、日差しの照り付ける街中、コンクリートの照り返しで下からも熱されるようなところでは、もっと暑くなっているであろう。40℃は超えてそうである。

 暑いといえば砂漠が思い浮かぶが、日本の暑さはそこに湿度も加わりまさに蒸し暑いといった感じである。世界の最高気温はイラク・バスラの58.8℃というのが有名であるが(もっともこれは今は公式な記録として認められていないようである。それでもバスラが気温40℃を普通に超える暑い街であるのには変わりない)、もちろん気温ではそこに及ばないものの、不快さという点では日本の特に暑いところもいい勝負なのではと思う。砂漠に行ったことはないのでわからないが。

 ちなみに今日のバスラの最高気温は予想45℃、その時の湿度は8%だそうだ。汗がすぐ乾きそうだが、肌がひりひりしそうである。中東の人たちがあついのに体をすっぽり覆うような服を着ている理由がよくわかる。

 今年が冷夏になるかもなどと言われていたときには、五輪を延期した都市に限って冷夏かよとも思ったものだが、どうやらその心配はしなくてよかったようである。甲子園も今年は夏季大会を中止し、交流戦をやっているようだが、普段はあの暑い中で連戦を組んでいる甲子園が「選手や観客の健康のため」と中止したのは、コロナすごいなあと思った。健康重視ならもう今の気候では夏に屋外でスポーツ大会はできない。

 そしてこんなに暑いのにコロナのせいで職場ではマスク着用を支持されている。エアコンが効いているので屋外で働いている人たちと比べれば随分楽なはずで、文句を言うのも申し訳ないのだが、やっぱり顔の下半分が蒸し暑くて、かゆくなったりしてしまう。

 この暑さでマスクをしている人の多くは、もちろん予防という点もそうだが、していないというのが協調性がないというシグナルになってしまうのを恐れてという点も無視できないであろう。着ける社会性である。そうなってくると、マスクの性能より着けているということが大事なのだから、フィルター機能を犠牲にして快適さを売りにした「フェイクマスク」なんてものもそのうち出現するのではないだろうか。もちろん、マスクとして意味はないのに加えて、ちゃんとマスクをしている人と見た目で区別できないため、各所から怒られるだろうから、闇流通になるだろうが。

 最近はあえてマスクをつけずに電車に乗ったり集まったりする「クラスターフェス」なるものを開催実行する人たちもいるらしい。「コロナは風邪」ということらしいが、普通の風邪であったとしても風邪が流行っているときにマスクを着けるのはごく自然なことである。もしかして「〇鹿は風邪をひかない」の実験なのか。

 そんなに長く生きているわけではないので、昔がどのくらい暑かったかよく知らないが、暑い暑いと言われてるのだから昔より暑くなっているということなのだろう。数十年後には最高気温40℃超えが当たり前になり、夏場は屋外には誰もいないなんていう未来を想像してしまう。

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