書くことで繋がった「彼女」について

2018年の夏。私は太陽に溶かされそうになりながら鴨川に架かる橋を渡っていた。待ち合わせ場所は「BOOK AND BED TOKYO 京都店」の前。連絡によるとなんとすでに彼女は到着している……! 

「急がなければ」

胸のドキドキは緊張感からか、暑さからか、歩くスピードからかその時はわからなかった。今となってはその全てだったのかな、と思う。

猛スピードで天下一品を通過し、待ち合わせ場所に到着。しかしそこに彼女の姿はなかった。

「……あれ?」

鞄から携帯電話を取り出すとメッセージが一件入っていた。

――天下一品の前にいます。

踵を返して天下一品を目指すした。
するとそこには携帯を手に持ち、優しい笑顔を浮かべた女性が一人、佇んでいた。

それが私とルミさんの「はじめまして」だった。


2017年の夏。私はひょんなことから、ライティング講座を受けることに決めた。全国3都市または通信(講義の生配信)で受けることができるその講座。私は通信での受講を選択したのだがどうしても通信は後回しに、置いてきぼりにされる傾向があった。

「同じ学費を払っているのにそんなの、悔しい!」

そんな貧乏人根性を発揮した私は2週に1度開かれるその講座で通信用の自由投稿欄にひたすら質問や回答を書き続けていた。

しかしどれだけ真面目に講義を受け、課題を提出しても記事の掲載許可がなかなかおりなかった。だけど私はここでも貧乏人根性を発揮。

「学費をはらっているから絶対にあきらめたくない!」

そこで同じ講座の受講者の記事を読んで勉強してみることにした。インターネットにアクセスし、タイトルから読みたい記事を読んでいく……。そんなときある一つのタイトルが私の目に止まった。

『自信のありか』

クリックして開いてみると、書いたのは見覚えのある名前の女性だった。
「通信のお仲間さんだ……」
私はゆっくりと、一文一文を頭に染み込ませながら彼女の記事を読み進めた。


自信は外からは見えない。だから自分があるって言えば、あるのだ。誰も確かめることはできないから。外からはっきりと確認できるのは、やっているかやってないかだ。だから、自分が自信があるといって、やっていれば、それは「やる自信がある」と言うことでいいんだ。

(中略)

自信とは、木の幹のようなものではないかと思う。
どっしりと、自分の真ん中にある。何があっても揺らがない。
できた、できない、うまくいった、いかないは、枝についた葉のようなものだ。

自信の木には、成功の葉も失敗の葉もついている。成功の葉が多いこともあれば、失敗の葉が多いこともある。結果ばかりに気を取られていても仕方のないことだ。何をやってもうまくいかないときは、失敗の葉が多い時なのだろう。少し自分のハードルを下げて、「記事を書き上げた」ということだけで「うまくいった」と思えばいい。成功の葉が育つまで、ゆっくり待てばいい。

たまたまクリックした一つの記事。だけど私も書き続けてみようと思った。私に書く勇気を与えてくれたのは紛れもなく彼女の記事である。それから私は彼女の記事のファンになり、追いつけ追い越せの勢いで文章を書き続けた。諦めなかった結果、それなりに文章が書けるようになった。

講座の1タームが終わるタイミングで思い切って「ファンでした!」とメッセージを送ってみたのがきっかけで繋がったルミさんとの縁。ライティング講座では約1年間、仲間として、(授業中に時々チャットで話しかけて邪魔をしながら)共に講座を乗り切った。講座を終了した今でも、仲良くしてもらっているのは本当にありがたい。

2018年の夏には冒頭にも書かせてもらったように念願叶ってご本人とお会いすることができた。京都でランチをし、ただひたすら永遠に喋り続けた。書くことについて、仕事のことについて、プライベートのことについて……。

明るくハリのある声。笑ったときにキュートに垂れる目。ルミさんは話すのも聞くのも上手で、全てを受け止めてくれる懐の広さがあった。


彼女の記事にはnoterが探し求めている答えが詰まっている。共感できるポイントで溢れているのだ。彼女が今までの人生の中で経験してきた山と谷。それをきちんと自分の中で消化して記事にしたためているからこそ読者の心に響く。

彼女が記事の中で使う比喩も言い得て妙! それに、風景描写も個人的には大好きだ。まるで彼女の五感になって一緒にそこにいるみたい。今後は是非みなさんにも注目して読んでほしい。

そんなルミさんは記事だけではなくよく人に寄り添ってもいる。私を含め、SNS上の仲間がピンチのときは光の速さでリプを飛ばし、励まし、良いところを見つけてアドバイスをくれる。彼女がみんなから愛される所以はそんな細やかな気遣いがあるからだと思う。

noteという書く場所を私に勧めてくれたのも彼女。
note関西meetupに誘ってくれたのも彼女。
note酒場にも誘ってくれたのに勇気が無くて行けなかった。
(実はこれは、2019年の後悔のうちの一つだったりする。)

面白そうだと思ったところには迷うこと無く飛び込んでいく好奇心と勇気あふれる彼女は日に日に勢力を増している。おこがましいかもしれないけれど、家の隣に住んでいた幼馴染が気づけば上京していた、そんな気持ちになるときがある。

彼女はこれからも周りを巻き込みながら、素敵な記事を世に送り出してくれるに違いない。

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こちらの記事をしたためるにあたり、ルミさんの過去記事をざっと見渡させてもらいました。(怖がらないでねー)

どれも好きだけど、この辺の記事、好きだなー。

ちなみにルミさんのお気に入り記事はこちらだそうです!



いただいたサポートを糧に、更に大きくなれるよう日々精進いたします(*^^*)