見出し画像

毒親からの昼逃げ記録②《GO!義実家編》

車で一時間半、山奥の義実家へ到着。
義母「ちよちゃん、その手どうしたの?」
ちよ「えぃ?」
毒母をしばき倒した時の衝撃で手がパンパンに腫れていた。
旦那にテーピングしてもらう。下手くそかよ。でもありがとう。

さっそく三人で会議することに(義父は空気)。
義母「とりあえずウチに住めば?」
ちよ「いいんですか?」
義母「うちは構わないわよ」
旦那「まぁ言うて俺長男だし」
ちよ「荷物置いてきちゃった……」
旦那「猫も……」
義母「それはそのうち持ってきたら(クール)」

とりあえずどこに住むにしても荷物は持ってこなければならない。
てか……それも大事だけど、泣きすぎてボロボロクタクタでもうライフはゼロよ!
義母「とりあえずご飯食べましょうか」

この時期の衝撃が辛すぎて全く覚えていなかったのだが、奇跡的にカメラロールに食事の写真が残っていた。
どうやらタラの芽の天ぷらを食べていたらしい。
義母「揚げたてのうちにどんどん食べて!」
と、庭で採れたタラの芽を次々に揚げていく。
私達は食べる係。別に怠けているわけではなく、義母は本当にこういうスタイルがいいのだ。
下手に手伝われるより一人で料理した方が合理的。
そして家族に美味しいものを食べてほしい。
私達にできる事は熱々のうちに天ぷらを口に入れる事。
ちよ「うわぁ〜……美味しいです!」
義母「まだたくさんあるから、でも食べすぎないようにね」
義母は春になると毎年タラの芽の天ぷらを作ってくれる。
いつも通りの義母のご飯を食べた私は、きっと幾分か気持ちが落ち着いた事だろう。

そしてご飯の後のお茶を飲みながら「毒母が今までやらかした事」の話に。 話題は主に旦那の入院の時の話。
旦那は同居した年に突然病気にかかって死にそうになったりしたのだ。
そんな時に毒母がしたこと
⓵「旦那くんの車はもういらないから実家に引き取ってもらっちゃお☆」(※まだ生きてます)と無許可で義実家に車をぶっ飛ばして行く事件
②祖母に「あんたは娘の旦那が病気なのに何もしないで薄情すぎる。あんたは金だけはたくさんあるんだからせめて金をやったらどうだ」と怒られてぶーたれ面で無理やりお金を渡してきて、お見舞いの帰り道で「病院に来るまでのガソリン代を返せ!駐車場代300円払え!!」と爆走運転しながら怒鳴り続けた事件。 
他にもたくさんあるけど何せ人生一の修羅場だったのでハッキリ覚えておらず……。

ちよ「皆さんにご迷惑ばかりかけて本当にすみません……」
旦那「俺それ聞いてお見舞い来なくていいって言ったから」
義母「確かにいきなり車でいらした時はちょっとびっくりしたわ。でも……その時も普通に話をしただけで、ちよちゃんとうまくいってないとかそういう話はしなかった。私もちよ母さんより年上なんだし、同じ親同士だからって肩ひじ張らずに相談してくれればよかったのにね」
ちよ「おかあさん、優しいですね……私もあんな母じゃなくおかあさんみたいな人が母なら良かった……」

義母「ちよちゃんのお母さんはね、あなたに嫉妬してるの。お母さんはあなたとうまくいっていない。でもあなたと娘ちゃんたちととてもいい関係を築いている。そうでしょ?それが羨ましくて仕方がないからくだらないこと言って足を引っ張ろうとしてるの。本当は親が子どもと張り合ったりライバル視するってあまりないけど、どうも聞いている限りそうみたいだから……」ちよ「でもそんな親でも認めてもらいたくて……私だって好かれたくて」

義母「ちよちゃん。あなたの今の家族は誰?私の息子である旦那と、二人の娘。大事なのは今の家族じゃない。私とおとうさんもいるし」
ちよ「はい……」
義母「お母さんの事はもう忘れて!!過去の事はもう全部忘れる!今の家族を大事にして、未来を見る事だけを考えなさい」

おかあさんと旦那は大声で泣く私の肩を抱いて一緒にいてくれた。

平成最後の日の夜を、私はずっと忘れる事はないだろう。

次回、③≪中島みゆきありがとう編≫です。