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毒親からの昼逃げ記録①《目覚めた狂戦士編》

ちょうど一年前、令和元年のGW。
私は毒母から夜逃げならぬ昼逃げをした。

毒母「えぇ〜?また無駄な物買ってくるのお?」
この一言で33年の我慢が限界を超えた。

紆余曲折を経てやり直そうと同居したものの、全く反省せずますます増長する毒母。
4年前、初産の陣痛中に「オムツは何の銘柄を買えばいいの」と詰問され、
病院への同行を拒否したのに駆けつけられて過呼吸を起こした事。
産後、寝不足でボロボロの時に、毒母は家事も育児も全くやらないのに
「こんなに世話になってるのに。東京に帰って一人で育児しろ」と怒鳴られた事。
その後一人で育児をして産後うつになり長い間鬱で苦しんだ事。
二人目を産んだ事を知らされなかった事にショックを受けた毒母に泣きながら土下座して謝られ「普通の親子関係になりたい」と言われ同居する事になった事。
今思えばなんで同居なんかしたんだろうと思う。
まだ母を信じたかったんだと思う。愛されたかったんだと思う。
毒親に絶対謝ってほしい毒親キッズに告ぐ。
毒親は絶対に謝らない。謝ったとしてもポーズだから。
9ヶ月の同居生活はそれを見事に証明してくれた。

毒母「だってまた無駄なもの買ってきて家にモノ増やす気でしょお?」
いい加減にしろ。私はずっとずっと我慢してきた。
なんでたかが買い物に行くだけでここまで干渉されなきゃいけないんだ。
私は一生このまま干渉され続けなければならないのか。

耐え切れず家から飛び出した私に毒母は追い討ちをかけた。
「逃げる気ですかぁ?」
すーっと血の気が引いて、目の前が真っ暗になった。
その瞬間私はバーサーカーへクラスチェンジした。
そこから先のことはよく覚えていない。
「お前をコロしてから出ていくわ」と宣言した気がする。覚えてないけど。
首根っこを掴んで何度も何度も全力で拳でしばき倒した気がする。覚えてないけど。
玄関先にあった花瓶(小)を手に取って殴ろうとした気がする。覚えて(ry
バーサーカーを止めたのは私のマスター、つまり旦那だった。
「やめろ」旦那は私の腕を掴んで止めに入った。
旦那「何があったんだ」
私から事情を聞いた旦那は毒母に向かって静かにこう言った。
旦那「お義母さん、あなたはずっと僕の妻を支配してきた。あなたは毒親で、あなたのしている事は過干渉だ。いい加減、人を導こうとするの止めませんか」
……ちょっと待って。カッコイイ。カッコよすぎる。
≪30過ぎて家庭も持った娘に何ごちゃごちゃ干渉してるんだお前は≫を自分の品位を保ったままクリティカルヒット攻撃に昇華できるのカッコよすぎか。
バーサーカー状態でそれどころではなかったけど、平常時なら惚れ直してる。さすが私のマスター。
一方の毒母は30歳近く年下の婿にこんな事を言われて普通なら恥じ入る、反省する、自分のしでかした事に気がつきハッとする……さぁ毒母の反応は?
「ぷんっ」と頬を膨らませていた。
婿に説教されてぶーたれておる、このぶりっ子おばさん。うちのマスターのご高説は何一つ響かなかったようだ。

避難した私は義母(義母界の神、菩薩的存在)にヘルプコール。
ちよ「おかあさん、私母を殴ってしまいました。もう同居は無理です」
義母「……そう。どんな事情があれ暴力はよくない。きちんと謝れる?」
ちよ「……はい」
義母「それできたら、とりあえずうちにおいでなさい。待ってるからね」
ちよ「ぎ、ぎ、義母えモ〜ン!!!」

家を出る時に待ち構えていたのは、オロオロする祖母と仁王立ちする毒母。
旦那「何やってるんだアイツ」
それだよ。なんであんな偉そうなんだ。

ちよ「……殴ってすみませんでした」
それだけ告げて家を出ようとすると、
毒母「ねぇ!出て行くんですかぁ??」と嫌味たっぷりの口調で言い放った。この後に及んで何を言う? 煽りの天才か?よろしいならば戦争だ、ってか?
ちよ「……まだやるのか?」
怒りに震えてそれだけ言うのがやっとだった。
それが私と毒母の最後の会話だった。

次回、②《GO!義実家編》です。