自分を支えてくれた言葉

70年も生きていると、
支えられた言葉や、
知らない間に、
励みになっていた言葉。

ありますよね。

自分は、
厳格だった父に、
強烈なコンプレックスを感じて。
学生時代も、
自信のない毎日で、
落ちこぼれていると思っていた。

幸い、
6年ほどお世話になった事務職での出会いが、
様々な影響を与えてくれたことも。
それでも、
心のどこかで、
葛藤を抱えながら生きていた。
しかし、
25歳で退職をして、
福島へ戻った。
当時、
姉たちも上京をして、
両親が2人きりだったので。
意を決して、
戻ったけれど。

自分は、
この場所で生きて行けるの?
自問自答だった。

数回のお見合いをして、
中々、
納得のできる出会いもなく。
そんな時に、
夫殿と知り合った。
28歳。
今更だったけれど、
28歳のうちに、
嫁ぎたいと思っていた頃。

こうして、
自分の人生は、
大きく転換することになって。
住まいも、
千葉になって、
また福島を離れることに。

最初は、
寡黙な夫殿だったので、
気持ちがわからないことも、
多々あったけれど。

結婚から十数年、
心の中を話せる時が来て。
自分に自信がないことや、
父の厳格な性格に、
ヘキエキしていたことなど、
ボソッと話してみたら。

夫殿から、
帰ってきた言葉は。
「人間、未完成だからいいんじゃない?」

それまでの、
自分の何もかもが、
否定と言うか、
大きく変わったきっかけになったこと。
学校の先生でもなくて、
職場の上司でもなくて。
偶然的に出会った、
夫殿の言葉だった。

その時の自分は、
素直に頷けたし、
素直に理解できた時だった。
学び直しの後押しもしてくれて。

言葉って、
心に響く時と、
心に届かない時があって。
息子たちの心にも、
親でも届かない時もあって。
そんな時は、
そっと、
見守ることにしてきた。

「そういえばあの時」
そんな風に、
気づいてくれたら。

でも、
人とのコミュニケーションのために、
言葉と言う手立てがあるのなら、
伝えたほうがいい。
自分は、そう思う。

対立でもなく、
口論でもなく。
何気なく伝える言葉。

ずっと、ずっと後でもいいから、
気づいてくれる時があったら。
それでも良いと思えるから。

たった一言でも、
大きく変化する心。
次第に、
心が開いた言葉。

やはり、
言葉って魔法だと思える。
使い方次第では、
悪魔に聴こえることもあるかもしれないが。
少しでも、
素直な面持ちで生きていたら、
魔法に聴こえる。

何歳になろうと、
そんな自分でありたいから。

♪長い間、
同胞のように生きてきた夫。
登山をすると言うことは、
大袈裟ではあるけれど。
常に、
ザイルで繋がれているような。
息子2人を連れて、
あちこちへと登った。
そんな存在だ。
だから、
「山では喧嘩をしない」
これがルール。
あら?おかしいな?
そんな風に思ったら
さりげなく問いただす。

そんな風に徹してきた。
山では、
冷静に、
心穏やかに。
自分の鉄則のつもり。
事故にも繋がりかねないから。

ありがとうございました。
また!

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