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アストロダイス小説#01空から土星が降ってきた05
黒井と表札を出された家に、トレミー探偵部の面々は到着した。
「おーい、くらげー」
「何だよ、陽太か。用があるなら、オンラインのチャットで入れてから来てくれよ」
ついさっきまで寝てたであろう、ボサボサの髪で眼鏡をかけた少年が文句を言いながらも家の中に入れてくれた。
「悪かったな。猫のこと詳しいの、俺の友達ではくらげしか浮かばなくて」
「まぁいいけど、この人たちは誰?」
「部活の仲間。
アストロダイス小説#01空から土星が降ってきた04
「昨日、おかーさんに弁護士さんから手紙が届いてたんだ」
ぼーちゃんと弁護士、全く似合わない単語が出てきて、耳を疑う。
「死んだおじいちゃんが、実は金持ちの息子だったみたいで、その金持ちのお父さんが死んじゃって、おかーさんにお金が来ることになったんだって」
「いさんそーぞく」
さらに厄介な話になってきた。15歳の探偵部の初仕事としては最悪だ。猫探しくらいからがベストなんだけど。
「それ
アストロダイス小説#01空から土星が降ってきた03
色白で小顔、目がパッチリ、アーモンドアイ、目の色もなんだか琥珀色っぽくて綺麗。髪はツヤツヤのセミロング、ふんわりと肩にかかるくらいで、プルっとした可愛らしい唇・・と、どこの女優かと思うくらいの美少女が俺の机の前に仁王立ちしている。
「・・聞いてるの?」
思わず、目を見開いて凝視してしまっていたようだ。目が乾いて充血しそうだ。
「あ、えっと・・」
ダメだ。このままじゃ、初対面でジエンド
アストロダイス小説#01空から土星が降ってきた02
トレミー学園長の登場により、昨日の夜の双子とのやりとりが現実味を帯びてくる。学園長は朝ごはんを完食して、母親に絶品だったーと言って、和やかに過ごしている。
「あの、トレミー学園長!」
「おぉ、大空くん。君に話があってきたんだよ。すっかり朝ごはんをごちそうになってしまったが」
「いいえー、学園長さん。いつでも食べに来てくださいねー」
母親はご機嫌だ。ロマンスグレーのイケオジに手まで握って
アストロダイス小説#01 設定集
みんなに『ていっ』としてもらって決まった設定集
主人公
てっぺんを志す爽やか男子
舞台であり主人公の設定
やたらめったら危ない恋愛に巻き込まれる本人は至って真面目な学級委員
ヒロイン
ある日突然現れ、皆の心をさらってしまった超絶美少女
友人
魚座、海王星、4室
おうち大好き不思議ちゃん
学園長
神出鬼没なトレミー校長
村人B ボーちゃん
設定集
○暦3580年、テレパ
アストロダイス小説#01空から土星が降ってきた 1
“おじいちゃん、ねぇ、おじいちゃんってば”
“おじいちゃんよりもっと上でしょ?ひいひいひいじいちゃん?”
俺は寝ているはずだよな。何で子どもの声が、頭に響くんだよ。あーうるせー。寝れねー!
「俺はじいちゃんじゃねー」
布団をまくり上げて目を開いた先には、ぼうっと光る小学生くらいの男女の双子が淡い光を発して、浮いている。
浮いている?
“あー起きてくれたー”
“はじめまして、ひい