「企業力を測る財務諸表の見方」開催報告(2020/3/25)

■イベント名:
企業力を測る財務諸表の見方
〜会社四季報から会社の力を読み解くには〜

■開催日時:3/25(水) 10:30-13:00(オンライン開催)

■人数:10名

■講師:近藤一仁氏

■内容:
 「会計知識に苦手意識を持っているけど克服したいと考えている人たちを対象の勉強会をしてください」とお願いし、開催していただいた勉強会でした。
 冒頭、「企業分析に興味を持ち続けるには目的が必要で、その目的は単なるお勉強ではなく、実践的な目標であることが重要である」との話があり、数字が苦手だとつい遠ざかってしまい、さらに苦手意識が強くなる悪循環を断つためには、何か目標を持って接し続けることが必要だと感じました。

 勉強会での事例研究では学習塾3社を取り上げ、「収益性」「安全性」「成長性」「経営力」の4つ観点から企業価値が優れているのはどの会社かの研究をしました。
 収益性は売上高営業利益率を計算することで数字として示すことができ、安全性は借入金の額、負債と純資産の合計額に対して、借入金がどれだけあるか、負債比率や利益剰余金、有利子負債の額や営業CFも参考になる。
 成長性は今回は過去の実績からCAGR計算機を使ってみたが、中計などから3年先の業績予測などもあるとさらに深く研究することができる。
 経営力は収益性、安全性、成長性に加え、数字に表れないブランド力や技術、人材、IR活動の実態の把握が必要で個人投資家向けの会社説明会などで経営者の話を聞くことも重要との話がありました。

 財務情報は四季報の情報から読み取ることができるが、何を目的にするかによって四季報で読む場所も変わってくるとのアドバイスがありました。
 あまり知られていない指標で、PERがものすごく高い企業の投資尺度として使われる「PEG」の定義、相対株価をみることで数値情報からの解釈を裏付けができることなどを学びました。
 また、近年の傾向として経営戦略や社会貢献などをまとめた「統合報告書」を発行している企業が急増しているとのお話もありました。全てのステークホルダーに向けた企業からのメッセージとして重要な役割を果たしてそうです。 

 最後、参加者からあらかじめ提出されていた質問に答えていただき、参加者から振り返りの発表をして勉強会は終了となりました。

以下、参加者からの感想(抜粋)です。
・四季報をじっくりみる機会は初めてだった。アパレル系の会社に転職予定、百貨店の財務諸表を見てみたい。
・実際に手を動かして計算してみてポイントがよくわかった。階段を1歩登れたかな。
・数字だけ見ればいいと思っていたところを、中計やCSRなども重要と聞き、その辺も意識したいと思った。
・キャッシュフローをみることがなかったので、理解が深まった。四季報をどうみたらいいのかどんなポイントでみたらいいのかわかった。

#子育てしながらの勉強
#財務諸表

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