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アニメ感想/ファンタジー

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ファンタジーに分類されると思われるアニメの感想をまとめています。
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記事一覧

[アニメ感想] 刻刻:時が止まるとカスカスになった命が見える

《こっこく》と読みます。 長男と父親がニートという、働き盛りの男たちが引きこもりの佑河家の秘密。 本当にどうしようもなくダメな父親とか、こちらの理屈が全く通用しないチンピラたちとか、人物描写がやたらとリアルです。イカレっぷりがよいです。 ティーン向けのアニメばっかり見てると、こういうリアリティが欠落しているので新鮮に思いました。 物語は日常の風景から突然非日常へと突き落とされてはじまります。 幼稚園へ甥っ子をお迎えに行くことを頼まれた主人公の樹里が、たまたま家でゲーム

[アニメ感想] 黒の召喚士:前世の記憶がないダークヒーローな異世界転生ファンタジー

異世界転生ものです。 『黒の召喚士』の特徴を挙げると、主人公のケルヴィンが現実世界から異世界へ転生してきたのですが、前世の記憶が消去された状態で物語が始まるところかな。 転生の際に最強のスキルを授かる対価として記憶を抹消した設定。 しかも、青年の状態で目覚めるので、異世界での人生の記憶もナシです。 ただ、その世界での基礎知識と少しのお金だけ持っている状態で目覚めます。 ケルヴィンという名前や自分が転生者であること、この世界ではかなりレアな召喚士のスキルを持っていること

[アニメ感想] 悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。

乙女ゲームのラスボスに転生してしまって、その未来を全力で回避する系です。 主人公プライドは8歳で前世の記憶を思い出し、自分が生前にやっていた乙女ゲームのラスボス極悪女王であることに気が付く。 その運命がゆえに頭脳・戦闘力共にチート級の能力を持ち、それを活かして自らが招く悲劇から人々を守るこことに専念する。 その結果、元々は敵対する予定だったイケメンたちを次々と傘下に収めることとなるのだ。 この物語の魅力は、前世の記憶を取り戻しても、プライドの気の強さは変わらないところ

[アニメ感想] 【推しの子】:対話不足による悪循環をリアルに描く転生ファンタジー

産婦人科医をしていた青年が事件に巻き込まれて死亡。 なんと、推していたアイドル アイの双子の隠し子の片方 アクアとして転生する。 こうして推しの子として生まれ変わってウハウハな人生を送る…というコメディなのかな…と思いきや…。 ぜんぜん違うんだ。 アイは人気が高まる中、熱狂的なファンによって殺害されてしまう。 その現場に居合わせたアクアは人生をかけてこの殺人事件の黒幕を探すことになる。 母親殺害のトラウマを抱えたアクアは闇をかかえた青年へと成長し、一方の天真爛漫な双子

[アニメ感想] ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜:街中ゾンビだらけだけどアッパーなやつ

主人公のアキラはブラック企業で働く20代独身。 あまりにひどい社畜生活を続けているために鬱病になってしまった…。 そんなある日…街中にゾンビが溢れていた…。 それを見たアキラは、恐怖するどころか、これで会社に行かなくていい!!! と知って歓喜乱舞する。 生き延びた者たちが絶望するような世界で、彼はひとり超ハッピーに周りを巻き込みながらゾンビになるまでにやりたいことを遂行していくのだ。 卑怯な真似や悪事を働く人たちも含めて、この狂った世界でたくましく生きて行こうとする登

[アニメ感想] BLEACH:厨二心をくすぐる全てがつまっている

現世とあの世を股に掛けた剣術アクション。 主人公の黒崎一護(くろさき いちご)は霊感の強い硬派な不良高校生。 ある日、虚(ホロウ)と呼ばれる悪霊に襲われているところ、死神を名乗る小柄な女性 ルキアと出会う。 そんでいろいろあって、一護はルキアから死神の力を吸い取ってしまい、現世にいながら死神代行の仕事をするはめになってしまうのだ。 死神と言っても、『BLEACH』における死神は、我々の知るものと少し違っていて、組織的に隊を組んで活動している大きな団体である。 彼らは現

[アニメ感想] とある魔術の禁書目録:科学と超能力が融合した学園都市で劣等生の主人公が活躍する

これは、めっちゃシリーズあるやつ。 「とある~」のタイトルつくやつは、だいたいこれである。たぶん この『とある魔術の禁書目録』が本筋なのかな? 禁書目録はインデックスと読みます。 実は最後まで見れてないです。結構見たけど。 面白いのだけど、とにかく長い…。 超能力が科学によって解明された世界で、舞台は超能力開発のために集められてた学生たちが暮らす学園都市。 ある日、主人公の当麻は、部屋のベランダにインデックスと名乗る少女が引っかかっているのを発見する。 彼女は、超能力

[アニメ感想] 未来日記:単純なデスゲームと思いきや意外と複雑

神の座を巡って選ばれた人間たちが日常生活を送りながらデスゲームを繰り広げる物語。 主人公の 雪輝は人と関わることを避け「傍観者」を貫く中学2年生。 時空王「デウス・エクス・マキナ」と彼の小間使い「ムルムル」というかなり中二病的なイマジナリーフレンドを持ち、見聞きしたことを全て携帯電話の日記につけたりしていた。 そんなある日、携帯電話の日記が未来の日記を記録しはじめて、空想の産物だったはずの時空王とムルムルが実在する事態となってしまう。 そして雪輝は時空王の次期候補に選

[アニメ感想] 無職転生 ~異世界行ったら本気だす~:不意打ちくらって号泣しちゃう場面が多々あり

現在溢れるほどある異世界転生もののパイオニア的作品。 これ系の物語がひとつのジャンルとして確立する過程で多大な影響を与えたお話です。 本当にこのごろは異世界転生ものが溢れすぎてて、どれもこれも同じに思えちゃったりするかもしれないけど、とりあえず、これは見ておこう…と私は言いたい。 今ある多くの異世界転生ものが、この物語をお手本にしているところがあるので、最初の方は割とお決まりパターンに思えるかもしれない。 でもこれが、元祖ではないにしても元祖に近い感じなことを心に留め置い

[アニメ映画感想] 魔女の宅急便:魔女が降り立ったのは現実の世界だった

魔女の血を受け継ぐ主人公の キキは、魔女として生きることを選択し、よその町で1年間の修行をするために13歳の満月の夜に故郷を旅立った。 都会にあこがれる彼女は、大きな街にやってくるんだけど、人々はなんか冷たい。 見知らぬ街でぽつんと孤独にしてると、パン屋のおかみさんに届け物を頼まれた縁で居候させてもらえることに。 そんで、キキは空を飛ぶ力しかない自分がこの街で何ができるか考えた末に宅急便を始める。 という感じで、魔女のお話なんだけど、やたらとリアルなのだ。 思春期の

[アニメ感想] もののがたり:物に宿る神々と人間の戦いのお話

長い年月、人に使われたり使われなかったりしてきて、何かしらの念が宿った道具を付喪神と呼ぶ。 人の姿に似ているけど、一般人には見えず。特殊な能力を持ち、人を助けたり害をなしたりする。 この付喪神を鎮めたり協力させたりする能力を持った塞眼と呼ばれる人々のお話。 主人公の兵馬は、代々 塞眼を担う家系に生まれたが、頑固で頭が固く、いろいろあって付喪神を悪としてしか見ておらず、手当たり次第に祓ってしまうために、心を入れ替えるため、塞眼たちとは全く違う付喪神との関わり方をしている 長

[アニメ感想] 呪術廻戦:祓って祓って祓いまくれ

呪霊と呼ばれる、人から漏れ出した怨念の塊のようなものを祓うために活躍する呪術師たちのお話。 主人公の虎杖悠仁は元々は呪術は使えなかったが、なりゆきで宿儺という鬼神の指を飲み込んでしまい、呪術師となった。 そして、呪術師を育成する特別な高校入学し、同級生の伏黒や釘崎と共に、呪霊を祓う実践を交えて行くうちに、大事件へと巻き込まれて行くお話。 お話の内容としては、虎杖たちの先生である最強の呪術師 五条 悟の攻略をもくろむ呪霊側と呪術師たちの戦いというシンプルな構造を持ちながら

[アニメ映画感想] となりのトトロ:深読みしてはいけない気がする物語

トトロを見たことがない人でもキャラクターを見てトトロと認識できるくらいには知名度があると思う。 だけど、どんな話かは知らん…という人もいるでしょう。 この記事は、トトロの存在は知っているけれど、…どういう話? という人向けに書いています。 まず概要から。 『となりのトトロ』の舞台は昭和30年代前半の日本。主人公一家が田舎へと引っ越してくる。 主人公のサツキは12歳の小学生、妹のメイは4歳。 二人の母親は病気で入院している。 父親は学者で時々東京の大学に教えに行っている

[アニメ感想] ティアムーン帝国物語〜断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー〜

あまりに自分本位で周りの状況を全く見れず、自ら破滅への道を歩んで断頭台で処刑されたミーア皇女。 その瞬間に12歳に自分に戻っていることに気が付く。 なんだ夢か…と思ったのもつかの間…手元には血のりのついた日記帳が。 それは自分が処刑されるまで書いていた手記だった…。 このままでは再び断頭台だ…。 こうして必死に断頭台を回避するための第二の人生が始まる…!! ミーア姫は転生してもその自分本位な性格は変わらないのだけど、一度目の人生で三年間もの間、不衛生な牢獄でカビが生え