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ELDEN RINGのDLC考察『影の城は坩堝の研究機関で所有者は宵目の女王だった』説(ネタバレ全開)

褪せ人の諸君、ごきげんよう。
この記事はELDEN RINGのDLCプレイ後の考察だよ。
だからネタバレ全開で行くよ。気をつけてね。



1. 考察概要


今回の考察の要点は

『影の城は元々坩堝の研究機関で所有者は宵目の女王だった説』

だよ。

これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「本編で出てきた名前使ってそれっぽく見せようとしてるだけじゃね?」
「根拠のない妄想かよ、事実と考察と妄想いっしょにすんなよ!」

分かるよ。分かってあげられるよ、その気持ち。
でも、せっかくここまで来てブラウザバックするならせめて記事読んでってくれよ。頑張って書いたからさ。


この記事でははじめに、ゲーム中のテキスト等を見て事実の整理をするよ。
次に、それを見て生じた疑問の提起をするよ。
最後に、疑問に対する説得力のある回答を考えていくよ。

考察には『にじゅうかぎかっこ』を使うね。
事実と筆者の考察(主観)が判別しやすいようにするためだよ。

それでは始めようか。

2. 事実の整理と疑問の提起

2.1-1狭間の地にあるマリカ像と影の地で首を落とされた像の違い

まずは狭間の地のマリカ像と、影の地で首を落とされた像について考えてみようと思う。

狭間の地 第3マリカ教会

影の地 拝樹教会
影の地 影の城 暗室前階段下

・狭間の地のマリカ像
手のひらが下向き
足は脛あたりまで隠されている
服装はタンクトップにスカート(服に詳しくないから呼び方違うかも)
腰に装飾はない

・影の地の首を落とされた像
手のひらが上向き
足はふとももまで見えている
服装はワンピース(服に詳しくないから呼び方違うかも)
腰に編まれたベルトが巻かれている

これまた名称が分からないが、首に巻かれているのスカーフのような物の意匠が違うように見える。
これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「像の形なんてどうでもよくね?」
「角人とかは恨みがあるからマリカ像の首を叩き折ったんじゃね?」

たしかに。そうかもしれない。
でも、違う可能性も考えてみようと思う。

2.1-2なぜ影の城の暗室前の像の首が落とされれているのか

串刺し公、メスメルの直属となる
火の騎士たちの手甲
彼らは皆、黄金樹の貴族であった
メスメルに忠誠を誓ったが故に
疎まれ、故郷を追われたという

火の騎士の手甲

霊魂の宿った遺灰
黒騎士の長、アンドレアスの霊体を召喚する

メスメル軍の主力たる黒騎士団
その最初の長であったアンドレアスの霊体
剛力を誇り、また坩堝の力を振るう

黄金樹を追われてなお、敬虔な信徒であり続け
メスメルの蛇たるを知った後、反旗を翻した
そして破れ、地下墓に幽閉されたという

黒騎士長、アンドレアス

火の騎士の筆頭、クードの兜
その額には、翼の生えた蛇が飾られている
火の騎士の戦技を強化する
有翼蛇は、メスメル軍の特別なモチーフである
それは善なる知性を持つ友人であり
邪な蛇を牽制し、その力を抑え込むという

有翼蛇の兜

情報を抜き出してみよう。
火の騎士は黄金樹の貴族だった
・黒騎士の長アンドレアスは黄金樹を追われてなお、敬虔な信徒であった
・有翼蛇の兜をドロップするのは影の城の暗室前に続く階段手前に居る火の騎士(おそらく火の騎士筆頭クード本人)

火の騎士筆頭クードと思われる騎士の背後、暗室前階段下の像は首が落とされている。

影の地 影の城 暗室前階段下

メスメル軍が影の城を建築したとしたら、マリカ像の首を落とすなんてことをするだろうか。

これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「角人に影の城を攻められてマリカ像の首折られたんじゃね?」
「戦が長引きすぎて嫌になったメスメル軍がマリカ像を壊したんじゃね?」


たしかに。その可能性はあるかもしれない。
しかし、影の城を角人が攻めたとされる情報が見当たらない。
嫌気がさしたメスメル軍がマリカ像を壊した説も同じく悪魔の証明だ。

別のアプローチをしてみようか。

2.1-3なぜ影の城は種の保管庫の占める割合が多いのか

影の城は種の保管庫と教区の2つに分かれている。
そして、エルデの王の器たる褪せ人諸君が影の城を訪れた時、教区は水没している。
つまり、影の城で機能している部分は種の保管庫がほぼ全ての割合を占めている。
城なのに種の保管の比重が大きいのは何故だろう。

霊魂の宿った遺灰
火の騎士、ヒルドの霊体を召喚する
メスメルの直属となる、火の騎士の霊体
細身の大剣を振るい、火の祈祷を用いる
ヒルドは、賢者ザルツァの友であり
種の保管の提唱者の一人であった
その遺灰は、保管庫の守りとして祀られたという

火の騎士、ヒルド

これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「メスメル、部下の提案めっちゃ聞くやんけ!」

たしかに。
部下の言うことを聞いてくれる良い上司だね。
でも、メスメルは粛清のために影の地を訪れたはずだ。
部下の言うことを聞く上司とはいえ、粛清をする中で種の保管のために
博物館と図書館と研究施設を混ぜたような城】を建築するだろうか。

分からない。
仮説として『影の城はメスメル軍ではない誰かによって建てられていたが、粛清に来たメスメル軍は帰る場所がなく丁度いいから居座っている』なんてことも考えられるが、種の保管を目的とするような城を建てる存在がエルデンリングに居ただろうか。
首を落とされた像の謎、その答えを急ぐ前に更に別の考察をしてみよう。

2.2黄金律のはじまりとは

黄金律はどうやって始まったのか。
宵目の女王とマリカと黄金律の情報を整理してみよう。
まず、宵目の女王から。

神肌の使徒たちの、黒炎の祈祷のひとつ
その高位とされるもの
自身の周囲、円状に黒炎の柱を燃え上がらせる
タメ使用により、その円が大きくなる
使徒たちを率いた、宵眼の女王
彼女は、指に選ばれた神人であったという

黒炎の儀式

滑らかな皮膚を縫い合わせたローブ
神肌の使徒たちの装束
神狩りの黒炎を操る使徒たちは
かつて、運命の死に仕えていたという
しかし、黒き剣のマリケスに敗れ
それを封印されてしまった

神肌の使徒ローブ

情報を抜き出してみる。
宵目の女王は指に選ばれた神人で神肌を率いていた。
神肌の使徒は運命の死に仕えていたがマリケスに敗れてそれを封印された。

続いて、マリカと黄金律についても整理してみよう。

戦士たちよ。我が王、ゴッドフレイよ
導きに従い、よくここまで戦ってくれた
あの頂きに、巨人たちを打ち滅ぼし、火を封じよう
そして、はじめようじゃないか。輝ける生命の時代を
エルデンリングを掲げ、我ら黄金樹の時代を!

第一マリカ教会

黄金樹信仰の祈祷のひとつ
その最も高位とされるもの

周囲の味方を含め
物理を除く、すべての属性カット率を高める
長押ししている間は祈り続け、効果は発動しない

そのはじまりにおいて、黄金樹の敵は全てだった
数知れぬ戦いと勝利によって、それは律となったのだ

黄金樹の護り

黄金樹に刻まれた
黒き剣のマリケスの追憶
指読みにより、主の力を得ることができる
また、使用により莫大なルーンを得ることもできる
マリケスは、神人に与えられる影従の獣であった
マリカは影従に、運命の死の封印たるを望み
後にそれを裏切ったのだ

黒き剣の追憶

死衾の乙女、フィアが宿したルーン
エルデの王が、壊れかけのエルデンリングを掲げる時
その修復に使用できる
それは、2つの欠環が合わさった聖痕であり
死に生きる理を、律の一部とするものである
黄金律は、運命の死を取り除くことで始まった
ならば新しい律は、死の回帰となるであろう

死王子の修復ルーン

古い黄金樹の祈祷のひとつ
大角を肩に生じ、低い姿勢から突き上げる
タメ使用で突進する
それは、黄金樹の原初たる生命の力
坩堝の諸相のひとつである
かつて、生命は混じり合っていた

坩堝の諸相・角

最初の王、ゴッドフレイに仕えた
坩堝の騎士たちの手甲
原初の黄金樹、生命の坩堝の力を宿し
坩堝の諸相の祈祷を強化する
その姿、そして力は
後に秩序無きものとして蔑まれた

坩堝の手甲

永遠の女王マリカを戴く狭間の地で

黄金樹の根源たる、エルデンリングが砕けた

マリカの血を受けた子供たち、デミゴッドたちは

エルデンリングの破片たる大ルーンを手にし

その力に狂い、歪み、破砕戦争を起こし…

大いなる意志に見捨てられた

そして、かつて瞳から黄金の祝福を失い

狭間の地を追われた褪せ人たちの元に

祝福の導きがもたらされる

祝福なく、死にきれぬ死者たちよ

導きに従い、霧の海の先、狭間の地に向かい

エルデンリングに見えよ

そして、エルデの王となるがよい

フロム・ソフトウェア公式サイト
エルデンリングオンラインマニュアル ストーリー
https://www.fromsoftware.jp/manual/eldenring/win/story.html


黄金律とは何なのか。
どうやって始まったのか。
引用が長くなってしまったので一言でまとめよう。

『エルデンリング(黄金樹の根源)-運命の死=黄金律』

これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「知ってた」
「尺稼ぎか?」

その気持ちは痛いほど分かる。
意味ありげな事を並べ立てて、これが考察だ!と投げ捨てるつもりは無いんだ。
もうちょっとだけ付き合ってほしい。

黄金律はマリカと宵目の女王の神人バトルの終結によって始まった
という情報を提示したかったんだ。

2.3なぜミケラは神の門を目指したのか

白い樹皮の巻物
影に隠された塔にあるという
神の門の秘儀が記されている
だが、読み解けるのは、ごく一部だ
 神の帰還は王により導かれ
 王の魂には、依り代が求められる

秘儀の巻物

ミケラ様が、この地で何を為されようとしているのか
…まだ、はっきりしたことは分かりませんが、
あの方が、影の塔に向かっているのは、確かな様です
そして、ミケラ様は、あの地で神になろうとしている
あの影の塔には、神の門があるのです
そして、かつて一人の神が、そこで産まれたのです
厳重に秘匿されてはいますが…
恐らくは、我々がよく知る神が

アンスバッハの台詞

私の刃よ、そして祭の英雄よ
貴方たちの戦いは、ずっと謳われる
そして約束は果たされ、強き魂が還ってくる
私の王となるために

ミケラの台詞

ミケラは、全てを受け容れ、抱こうと望み
だがひとつだけ、そうできぬものを知っていた
絶対の神も、その王も
決して並び立つことはない

ミケラの光

これを読んでいる褪せ人はこう思うかもしれない。

「何を言ってるのかよく分からん」
「公式テキストを読みに来てるんじゃない、考察を読みに来たんや」


たしかに。ごめんね。
ここから情報を探るのは困難だ。
テキストの真意を探るためにミケラの行動を思い返してみよう。
なるべく事実っぽい事を簡潔に挙げてみるね。

・肉体、愛、色々なものを棄てている。
・神になろうとしている。
・モーグの遺体にラダーンの魂を入れようとした。

秘技の巻物に沿って情報を当てはめてみよう。

神(ミケラ)の帰還は王(ラダーン)により導かれ
王(ラダーン)の魂には、依り代(モーグ)が求められる

褪せ人諸君が約束の王ラダーンと戦った結果勝利するにせよ、負け続けるにせよ、秘技は成功したとみて良いと思う。
つまり、ミケラは神として帰還している。
そしておそらく、マリカも神の門で神になった。

Q.何故ミケラは神の門を目指したのか。
A.神になるため。

他にも疑問はたくさん浮かんでくるけど、いったんはここで止めておくね。
神になってどうやって律を敷くのかとか、ラニの星の世紀エンドにおいてラニは神なのかどうかとか。

絶対の神も、その王も
決して並び立つことはない

という文言の解釈もここでは置いておきます。
またどこかの機会で考察するかもしれないし、しないかもしれない。

3. 疑問に対する考察

ここからは疑問に対する説得力のある回答を考えていくよ。
主観が入ったり、妄想に近い部分もあるかもしれない。
それでもちゃんと筋が通った考察を目指したいと思う。

3.1影の城を建てたのは誰なのか

これを読んだ褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「影の城を建てたのはメスメル軍だろ」
「種の保管を提唱したのはメスメルの部下の火の騎士だろ」

うん、そうだよね。
種の保管の提唱者も火の騎士だってさっき自分で書いてたからね。
確かに種の保管を提唱したのはメスメルの部下、火の騎士だ。

いきなりだが、褪せ人諸君に仮説を聞いてほしい。

『種の保管は元々行われていて、存続を提唱した1人が火の騎士ヒルド』

どうだろう、無理矢理に感じるだろうか。
ずっと事実ベースでこの記事を書いてきたつもりだけど、さらに仮説を聞いてほしい。

影の城を建てたのは誰なのか。

『影の城は宵目の女王が坩堝の生命の研究のために建てた。そしてその研究結果が神肌である。』


これを読んだ褪せ人諸君には、こう思ってほしい。

「聞くだけ聞いてやるよ」

これは祈りだ。

ここからは仮説
『影の城は宵目の女王が坩堝の生命の研究のために建てた。そしてその研究結果が神肌である。』
という説の説得力を上げていこうと思う。

滑らかな皮膚を縫い合わせたフード
皮ぎしの脂を残しており、ぶよぶよと柔らかい
神肌の貴種たちの装束
貴種とは、最も古い使徒たちであり
人ならぬ諸相を、その身に宿しているという
それは黄金樹の原初、坩堝にも似ている

神肌の貴種のフード

事実確認
・宵目の女王は神肌を率いていた
・神肌は運命の死に仕えていた
神肌の衣装は皮膚を縫い合わせている
神肌は黄金樹の原初、坩堝にも似ている
種の保管には多様な生命の剥製や骨が展示されている
・宵目の女王は神人であった
・宵目の女王はマリカの影獣マリケスに敗れた
黄金律は運命の死を取り除くことで始まった

推測
・マリカは神の門で神になった
・マリカは神の門に到達する前に宵目の女王と戦って勝った

ひらめきめいた仮説
『神の門付近でマリカと宵目の女王と戦ったとしたら、影の城が宵目の女王の本拠地でも不思議じゃなくね?』
『種の保管庫は色んな生命を調べて実験して、神肌が坩堝の諸相を引き出すための研究機関だったんじゃね?』

仮説が正しいとしたら以下のような問いに答えられる。

Q.影の城において種の保管庫の占める割合が大きいのはなぜ?
A.宵目の女王と神肌による坩堝の生命の研究機関だから。

Q.メスメル軍が教区を水没させたのはなぜ?
A.影の城の教区は宵目の女王が建てたもので、宵目の女王はマリカの敵だったから。フロム風にかっこつけて答えるなら、その信仰は黄金律と相容れぬものと切り捨てたから。

これを読んでいる褪せ人の諸君はこう思うかもしれない。

「いーや、こじつけだね」

聞いていてくれてありがとう。
では、次の説得材料を考えてみよう。

3.2影の地の首が落とされた像は誰なのか

影の地の首を落とされた像がマリカ像だとすると、壊す動機があるのは角人かな?
しかし、影の城の内部まで像が壊されているとなると角人が内部まで侵入してきて像を壊したのかな?
はたまた、元黄金樹の貴族や黄金律の敬虔な信徒がグレてマリカ像を壊したのかな?

こう考えれば筋が通るのではなかろうか。

仮説
『影の地の首が落とされた像は宵目の女王の像』

この仮説が正しいとするなら以下のような問いにも答えられる。

Q.なぜ影の城の像が壊されているの?
A.宵目の女王はマリカの敵だったから。

また、マリカと宵目の女王がバトルした時期に首を落とされたとしても違和感がないように思う。

これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

「いーや、妄想だね」

ここまで読んでくれてありがとう。
次の考察を最後にしよう。

3.3なぜファルムアズラに神肌のふたりが居たのか

宵目の女王がマリカに負け運命の死を封印された。
敗残兵となった神肌たちは狭間の地に点在している。

これを読んでいる褪せ人諸君はこう思うかもしれない。

影の城が神肌の本拠地だったなら、なぜ影の城には神肌は居ないの?」

たしかに。難しい質問だ。
その回答は妄想に近く、極めてあやふやにしか出来ない。
仮説の上に仮説を重ねることになるからだ。

仮説
『神肌たちはマリカを仇として、運命の死を開放するべく動いている』

この仮説を正しいとするなら以下のような問いに答えられる。

Q.なぜ影の城に神肌は居ないの?
A.敗残兵となった神肌は影の城に居座れなくなった。

Q.ファルムアズラに神肌のふたりが居るのは何故?
A.運命の死を封印しているマリケスがファルムアズラに居るから。

これ以降の考察は後続の考察者に任せるとして、ここらでいったん締めようか。

4.まとめと感想

『影の城は元々坩堝の研究機関で所有者は宵目の女王だった』説

褪せ人の諸君、いかがだったろうか。
なるべくゲーム内の情報だけで説得力があって、独自性のある考察を目指してみたよ。

噂によると泥濘の騎士の内部的な名前が宵目の女王の騎士らしいんだけど、それについては省いたよ。確認できないからね。

エルデンリングを含むフロムゲー各種はプレイヤーがゲーム世界に思いを馳せるだけの余裕があるよね。
作り込みがすごい。毎回楽しみにしてる。

実は筆者はnoteに記事を書くのは初めての経験だったし、エルデンリングの考察を披露するために読者が読みやすい文章を考えるのも初めてだったんだ。
大変だったけど、とても楽しい経験だったよ。

これを読んでいる褪せ人諸君には、こう思っていてくれたら嬉しい。
「合ってるかは知らんけど、おもろかった」

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