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親友①

自分には親友と呼べる存在が2人いる。相手がどう思っているか分からないが少なくとも自分ではそう思っている。友達が少ない自分にとって貴重な存在だ。今回はそのうちの1人について書いていこうと思う。

 彼と最初に会ったのは今からもう15年近く前のことだ。スポーツクラブで出会い、1つ年下で家が近く理由は分からないが馬が合った。今となっては趣味や買うものが似ていたり、腰椎が1つ多いという奇妙な点が同じなど、気が合った理由も分かるが当時は分からなかった。というか気が付いたら親友になっていた。

 そんな彼と小学生の時はほぼ毎日過ごした。だが彼は中学生になると野球部に所属することを決め、クラブを辞めた。正直寂しかったが彼の決めたことだから精一杯応援することにした。
 中学から始めた野球で主将にまでなり、高校でも野球を続けた。今までやってきたスポーツとはかけ離れた動き、異なる筋肉を使わなければいけない野球で成果を出していた。怪我などもあって苦しい時期があったと思うが、並大抵の努力ではなかったことだろう。尊敬している。
 そんな彼のプレーしている姿を一度だけでも見たいと思っていたが都合が合わず見る機会に恵まれなかった。今でも悔いが残るし無理してでも観に行けばよかった。

 そんな野球部でバリバリに練習し頑張っている彼とは毎年1回程のペースでは会っていたので、そこまで距離は感じなかった。家も近いため、いつでも会える存在だったというのも大きい。

 そんな彼は大学生になりコーチとしてかつて所属していたクラブに戻ってきた。自分がクラブを移籍していたため接点がないと思っていたが、縁があり会う機会が増えた。だが6年間違うスポーツ、コミュニティで成長しあったこともあり、昔とは違った感覚がそこにはあった。自分の思っている以上にたくましく成長した彼の姿がそこにはあった。

 自分で言うのも恥ずかしいが、自分はめちゃくちゃガキだ。やりたい放題しながら生きてきて特に注意されることもなく、注意してくる人も少なかった。そんな中で唯一自分のことを厳しく注意してくれるのが彼だった。おそらく彼は気づいていないが、彼と自分との間に大人と子どもくらいの差を感じた。本人には言っていないが、彼が自分の近くに帰ってきてくれていろいろと助かっている。

 そんな大人びた親友だが最近気になることがあった。詳しくは書かないが、そんなことをする人ではないと思っていたため素直に驚いた。もちろん自分の知らないところで様々な理由が重なり合い、そのようなことになったと思っている。だからそのことに関してはもう言及しないが、結構ショックだったことだけは言っておこうと思う。いまはもう何も言わないが当初は口にして悪かったと思っているし、自分のガキの部分が出てしまったから反省している。だからといって彼との関係性が悪くなるとかそういうものではないし、それは彼も分かっていると思う。というかそうであってほしい。15年近くにわたる関係性はそう簡単に崩せないと思っているし、自分は彼のことを信頼している。

 これから様々なことがありこれまで以上に迷惑をかけるかもしれない。それでも自分のことを叱ってくれる存在でいてほしいし、かけがえのない友人、親友として今後もいまと変わらない関係性でいてくれるとありがたい。



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