諦めきれないリーダーのための学習する組織づくりのためのパターン・ランゲージ

長く参加している「学習する組織」の自主勉強会で、「学習する組織」のパターン・ランゲージを作ろうというプロジェクトがトライアルメンバーでの先行研究として始まっています。
その中で、誰のためのパターン・ランゲージなんだろうとの問いから、「諦めきれないリーダーのための」というターゲットが浮かび上がりました。
しかし、この「諦めきれない」の状態がステージ4レベルの仮死状態の組織から軽症の組織まで、かなり幅があることに改めて気づかされました。
僕は、社会保険労務士もやっているので、労働基準法違反の視点からも見ますが、労働基準監督官の是正勧告に従って是正出来ていくレベルへの道筋をデザインするという視点での仕事もすることがあります。
ステージ4では、内部告発という機能が発動してしかるべきです。
内部告発とは、内部ではムリなので外部に告発するというものです。
現実としては、内部告発という選択肢の前に、内部でもがき苦しんでいるリーダーがいることに改めて気づかされました。
その人たちの思いはどこから生まれてくるのだろうと考えさせられました。なぜなら、そんな人たちは、いつでも転職していけるだけのエンプロイアビリティ(雇用される能力)を持っている人たちです。どうして、ただ保身だけの死んだ魚の目をした社畜の群れの中で、そんなに頑張ってみるんだろう?
この内部に警笛を鳴らす者(ホイッスラー)こそが、組織の財産なのに、その警笛を聞きのがしてしまうのなら、免疫システムは発動しませんよね。
コンプライアンスの原点は、「聞きたいことを、いつでも聞きたい程度に聞くことができる」ことのルートを確保しておくことです。
聴く、聞く、受け取る、認証する、多声性に耳を開くあたりの訓練を組織的に実施していかないと、プロティアン・キャリアとかバウンダリーレス・キャリア、ジョブ型とか言い出している現状では、経済産業省の労働力移動推進やら厚生労働省の雇用の流動化の政策誘導の先に、組織には何が待っているのだろうと考えさせられました。

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