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バケツよりタライの時代がくる

いくつあっても困らない物ではあるが、一箇所にいくつもあると置き場所に困るアイテムがある、バケツ。
3個目から置き場所に困る。
2個までなら重ねて置いても重宝しているバケツだが、3個重ねた途端、急に取りにくくなる。
なんであんなに頑丈にくっついて離れないんだろう、3個目のバケツ。

同じ場所に置く3個目のバケツは必要ないと思って、2個重ねで生活してると、たまにやる本格的な掃除で、洗剤の入ったバケツと水だけのバケツを使って入念な拭き掃除をしている時に、雑巾を洗うバケツがもう1個欲しいな…と思う日がやって来る。

そんな入念な掃除は毎日やるわけではなく半年に1回程度なので迷う。
年に2回あるかなしかのことで、3個重なってて取りにくい状況にしてしまうのか問題。
頻繁に使うバケツは1個でも十分なのに。

週に1回必ず入念な掃除をするような人間ならバケツを3個重ねてもいい。
だけど「大掃除なんて2年に1回でええやろ」とか言っている人間にとっては、日々の使い勝手のほうが重要事項である。
迷う、非常に迷う。

こんな私でもコロナ禍で引きこもり生活が長かったおかげで入念な部分的拭き掃除を何回かやってしまった。
3個目のバケツの必要性が増し増しである。
コロナの完全終息にはまだ数年かかりそうだし、仕事を完全在宅に切り替えてしまって家にいる時間が増えた、いるかな…いるな…いよいよいるよねコレ、3個目のバケツ。

意を決して私は100円ショップへ向かった。
そしてバケツコーナーに向かう手前のキッチン用品コーナーで、バケツを上回るアイテムを見つけた。
それが、タライ。
たらい、TARAI、タライである。

昭和のアイテム「タライ」が令和まで売られている息の長いロングセラー商品だということも驚きだが、プラスチックタライにリニューアルしてて、しかも、な・なんと100円(税別)で買えてしまうことに、もうビックリ。

タライと言えば頭上に落ちてくるドリフの金盥しか知らない私なんて、タライは金物屋で買う物品だと思ってた。
100円ショップで売られていることすら知らなかった、今日の今日まで。

「タライかァ…」
思わず名前を呼ぶ。
呼ばれたタライはもちろん返事はしない。
アライさんでも返事はしないだろう。

そんなに深さを求めてるわけでもないし、持ち運ぶつもりもなくその場で使うんだし取っ手なくてもいっか、てことでタライを買って帰ったらこれがバケツよりも使えるアイテムでもう目から鱗である。

まず何が良いって、深くないトコロが。
今までバケツでは蛇口がひっかかっていた洗面所での水の入れ替えがスムーズ。

深いバケツだと朝シャン用ノズルを外してじゃないと水がためられなかったけど、浅いからもう片手で済む。

手洗いするような繊細なランジェリーなんかをお風呂のついでにバケツの中で洗ってるんだけど、これも浅いほうが洗いやすいし、なんてったってカランの下にタライが置ける。

バケツは置けないがタライなら置ける

今までシャワーでお湯を張ってたバケツ、なんだったんだ。
おまけにバケツの色が黒だったから黒色のランジェリーなんて洗ってんだか洗ってないんだかわかんなかった。
黒・エンジ・ネイビーの暗め色が主流のランジェリー事情なのに、黒いバケツを使ってたなんて何考えてたんだろうな。
しかも風呂場の電気なんてうす暗いのに。

タライの容量は洗面器と比べると2倍以上あるのに、そんなに場所を取らないのもグッジョブ!

適度な幅と適度な深さ、そしてそこそこの強度、申し分なし!

重ねて収納しても取りにくくならないタライ

バケツよりもタライが万能ってことに気づく日が来るとは。
予言しよう、令和はタライだ。
タライの時代がくる。

#創作大賞2023 #エッセイ部門


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