成人式が嫌いだった
親御さんに晴れ姿を見せてあげてください
ってメッセージが、今日はそこら中に溢れてますね。
めでたい日にこんな事言うのアレなんですが、私は成人式が嫌いで嫌いで仕方ありませんでした。
もともと地元の同級生に会いたいわけでもないし、
高いお金をここにかけたいと思わなかったので(まあ払ってくれたのは祖母達でしたが)
成人式出たくないなと思ってたんですよね。
まあそんな事を許さない人が一番身近にいて。
「お前のための式じゃない。20年間お前を育てた私達のための式だ」
と何度も何度も言われたんです。
今思えば
「いやそれ、実の親が言うんじゃなくて、第三者とか、新成人本人が自発的にいう言葉なのでは…?」
などなど。
他にもツッコミどころ満載ですけども。
当時は そう言われたら、NOとは言えなかったわけです。
親もそれをわかってて言ってたんですけどね。
自分のために晴れ着を着るのではなく、
自分のために式に出るのでもなく、
じゃあ自分は、何のために帰省するんだろうか
私は親にとっての作品だったんですよね。
この子を手塩にかけて育ててきたの
と、親が満足するためだけのイベントでした。
少なくとも我が家 では。
(そう思ってしまうだけの色々があったんで…)
私の記憶にないだけなのか、本当に無かったのかはわからないけど
親に「おめでとう」と言われた思い出はないかな。
晴れ着の写真は、クソみたいな表情の写真ばかりです 笑
祖母達と撮るときはさすがに
「おばあちゃん達喜んでくれてるな」
ともうちょっとマシな顔してたかな。
祖母と写真が撮り終わった瞬間に、
髪から何十本もピンを抜いて
スプレーでガチガチに絡まった髪を解いて
せっかくの晴れ着を未練なく脱ぎ捨て
首が回らなくなるほど時間をかけたメイクを落とし
風呂場で一息ついたとき
ああ、無駄な時間だったな
と、ため息が出たのを、昨日のことのように覚えてます。
だから、私は「親御さんに晴れ姿をーー」とは言いません。
というより、言えない ですね。
自分のために晴れ着を着てもいいし、着なくてもいい。
誰かのためだけに自分を飾らず、
まずは自分のための自分で在ってくれー
心から親に感謝できるあなたは、とても素敵です。
心から親に感謝できないあなたも、もれなく素敵です。
よくぞ20年間、生き抜いてこられました。
新成人の皆様、おめでとうございます。