見出し画像

自分にしか出来ない仕事

自己啓発本やビジネス書を読んでいると、「自分にしかできない仕事をしよう」と書かれてるものが多い気がするけど、実際どうなんだろう。
自己啓発本という本のジャンルからは外れてはいないと思う。自分を高めるって、そういうこと、なんだろうなと思う。

あの人の仕事を引き継ぐの、プレッシャーだな と感じることがある。それは、あの人だからできた仕事で、自分にはできない(自信がない) という気持ちがあるから。

そうすると「自分にしかできない仕事をしよう」という考え方はあくまで個人に限っていえることで、組織に属する人に対しては、はた迷惑な考え方ではないのかな。


ある日、自分の関心がある分野の資料を作る役をいただいた。結構時間をかけて考えた。時間はかけたけど関心がある分野なので、楽しい時間だったと思う。

まずはじめに上司に資料を見せる機会がおとずれた。上司は少し考えてうーんといったあと、言葉を選んで言った。

「思い入れが強すぎる、かな」

”他の人から見るとそういう資料なんだ。なるほど”と納得した。私が作る資料はどうやら一般的ではないらしく、思いは伝わってくるけどそれが強すぎて読む方が疲れてしまうのかなと。

視点を変えれば “私らしい資料” “私にしか作れない資料” だったのかもしれない。でも一方で他の人を引かせる ”ちょっと思いが入りすぎて怖い資料” だったのかもしれない。

自分にしかできない仕事をやるのが 正 なのか。

はたまた 誰にでもできる仕事をやるのが 正 なのか。

少し考えた結果思ったのは、自分にしかできない仕事を、誰にでもできる形に変換し続けることが組織においては必要なのかなってことです。

組織に属する立場からだと、1人しかできない仕事では意味がないんですよね。1人がいくら知っていても、わかっていても、それが30人中1人だけだったら組織としては全く機能していないに等しい。たまたまそのスキルを持った保健師に相談できた人はラッキーで、そうでない保健師に相談した人は残念でした、じゃ意味がないんです。(もちろん保健師も人間なので、単純に対象者と合う合わないはあります)

自己啓発本って難しいですね。間違ってはいないけど、技の出しどころによっては迷惑になりかねない。迷惑な行為をしていれば周りから信じてもらえなくなって、自分の仕事がやりにくくなる。

なんでもかんでも 自分にしかできない仕事を!って真に受けない方がいいのかな。人によって得意不得意あるし、立場によっても違うから。

でもね、やっぱり目指したいんですよね。自分にしかできない仕事をやってみたい。だってカッコいいから。

いつかこの疑問に答えは出るのだろうか。

異動の時期、引継ぎの時期、ですね。