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除霊の方法を模索する。

一昨日の夜中、叫んで飛び起きた。現実と虚構が織り交ぜられた、いやにリアルな夢。ぜいぜいと肩で息をするぼくの背中を、大きな手がそうっと撫でる。横を見ると、薄目を開けた夫が大丈夫と口だけで言った。猫がぼくの叫び声に驚き、みゃあみゃあと騒ぎ出す。

ああ、ちゃんと夫と結婚してた。そして新しい家に住み、可愛い可愛いエピーを迎えていた。新しい家族と共に、ちゃんと幸せに生きていた。こっちが現実だ。そう理解した途端、どうしようもない虚しさが身体を押し潰した。

"いったいいつになったら、悪夢から解放されるのだろう。"

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1,948字
ぼくの地下室にも、あなたの地下室にも、理不尽に傷つけられて息も絶え絶えになった猫がいると思う。その猫たちを一緒に拾い上げ、慰撫する場所になったらいい。

地下室の猫を拾い、ほこりを払ってブラッシングして、頬ずりしたりお腹に顔を埋めて匂いを嗅いだりする文章たち。

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