📖この本で学んだ⑪つのこと。『本質を見抜く考え方』　中西輝政

①自分なりの仮説をたてる

定言命題にすることりよってより考えがはっきりする。定言命題とは「〜は〜である」とか、「〜は〜でない」といった言い切りの形で、一つの考えを言い表すもの。その命題を仮説検証し、順次修正をしていけばいい。

②行動すると集中力が高まる

行動という行為に自分を持っていくと、集中力が高まります。鉄棒をするといい考えが浮かぶという人を知っていますが、彼は本当にいい文章を書き、いい評論をしています。

人間は脳で考えるわけですが、いくら脳の神経細胞が発達していても、血管で血液を送ければ機能しません。行動するという行為は、脳に血液を送る心臓の働きのようなものかれません。

③行動の３つの基本

行動の基本の三つ。また、行動の基本にあるものが、「知性」「道徳」「感情」の三つであることも不思議な一致です。この三つのうち、行動を促す最たるものはたしかに「感情」なのですが、感情を直接行動につなぐと、行動が極端なものになってしまいます。ですから、そこに、「知性」と「道徳」という二つの要素をはさみ込む必要があるのです。

「自分はどう感じるのか」から始まり、そこから「どうなっているのか」と知性を働かせ、さらに「こんなことでいいのか」と道徳心（これを「理性」と置き換えてもいいでしょう）を発揮し、点検・検証しなければいけません。それから行動すれば、まず間違うことはありません。

このほか、考えを整理したり発表したりするときにも、「論点は三つあります」などというと、伝わりやすくなることはよく知られています。

考える手がかりとしての「三」の利用価値は、体験的に多くの人の認めるところです。

④考えの根拠を自分の内側にもつ

ものを見るときに、自分なりに、自分の「内側」と、つまり自分の感性とつながるものの見をすることができれば、「あの人がいっているから」とか、「これは権威のある議論だから」という見方に左右されることもなくなってきます。

自分の肌身で感じた感覚でものをいえば、保証してくれるのは自分しかいません。これは、ある意味では責任の問われることであり、またある意味では不安なものです。「間違っていたかな」と、絶えず自己検証と反鍋を繰り返すことになります。

好きなもの、おもしろいと思ったものを選んだからこそ、自分の選んだ道をつねに反し、検証していく。それによって考えは深まり、より確かなものになっていくのです。

⑤楽しそうと感じる方を選ぶ

そうでないもの、そうてあるものもどちらにせよ苦労がある。だとしたら、続けられるのが、楽しいと心が遺伝子的に感じているもの。だから、楽しそうなものを選ぶ。

⑥迷いこそ本当の学び

迷いは本当の学びであり、自分を豊かにするものである。迷った時こそ、大事な時迷った時こそ、収穫の時、迷えば迷うほど思考が深まる。簡単に結論を出さないで、迷いの中に身を浸すと、自然に自己検証しながら、後はどういうことが考えられるかな、と考えが広がっていく。そういう意味で迷うことは考えが広がることであり、深まることであり、最終的に最も効率の良いことだと私は思っている。迷いは、将来への素晴らしい投資だと捉えて、迷うことから逃げないようにしてください。

⑦矛盾に耐える力

矛盾それ自体が問題なのではなく、矛盾に耐える力があれば、むしろ矛盾は活力の源泉になる。根本的な活力があるときは、矛盾や緊張に耐えられる。言い換えると、バランスを保つためには、大変な力が必要だということ。

⑧イギリスit is old それはいいという意味。

古いという言葉が、いい。信用できる。親しめる。という意味で使われている。古いと言われてもうダメなのだと思ってしまった。

⑨FREEとは、人の輪に入って一番幸せだと感じられる状態

自分を大事にしつつ、共同体の一員であることに矛盾はありません。自分を大事にできない人間は、人を幸せにはできないのです。こと言うものが本当に自由になるにはどうしたらいいのかと言うことを考えてみることはとても大切です。
しかし、戦後日本人は自由とは勝手気ままに振る舞うことと解釈し、そこに責任が伴うことを忘れてしまったように見えます。自由と言う言葉は英語でフリーといいます。この言葉の語源はフリー（PRII)と言う古代のゲルマン語です。これがなってフリーになりました。これはもともと人間の集団、昔でいえば部族、氏族、親戚縁者その他、大きな地域集団の中で人間が自分自身の居場所を見つけ、他の人と一緒にいることが幸せだと感じられる状態を察した言葉です。自分が人の輪の中に入って1番幸せだと感じられる状態をプリー。つまり自由と言ったのです。

⑩満場一致は無効

ユダヤ人は全員一致は誰もきちんと考えていない証拠と判断する。全員一致したら、その決定は無効。これはユダヤ人がサバイバルのために身に付けてきた歴史の大教訓です。もし全員一致したら、また1から議論をやり直さなければいけない全員一致などありえないことで、もしも全員一致するようなことがあれば、それはもう誰1人として真剣に考えていない証拠であるとみなす。
それでは、民主主義の代名詞で。多数決はどうなのかと言うと、それはあくまでも当面のやむを得ない暫定の妥協であると。
みんなが1つの答えに染まってるということはとても危険な状態だと言える。それが間違っていたり、崩れたりしたときに全員が共倒れになってしまうから。

⑪現代の情報化の波

現代の情報化の波は、パソコンやインターネットの発達という次元を超えて、全体として世界を動かすほどの大きな要因になってきている。時間的・空間的に新しい情報に接する速度、頻度は飛躍的に上がり、昨日新しかった情報が、今日はもう古くなっている。