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美術展の感想

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#美術

あやしい絵展(感想)_美醜をあわせもった絵画を覗き見する

あやしいをテーマにまとめられた近代絵画 2021年3月23日から、東京国立近代美術館で開催されていた『あやしい絵展』に行ってきたのでその感想を。 幕末~昭和初期にかけて退廃的、妖艶、奇怪、神秘的、不可思議 といった要素をもつ、あやしい絵画が年代ごとに展示されていた。 展示タイトルに、平仮名の『あやしい』が使われているのは、怪しい、妖しい、奇しい の複数の意味を含ませてのことだと思われる。  主に美しい女性をモチーフにして、愛、絶望、嫉妬、死、諦め といった感情を想起させる絵

安野光雅 風景と絵本の世界展(感想)_美しい配色で描かれたユーモラスな絵画

群馬県立館林美術館で開催中の安野光雅の展覧会へ。つい半年ほど前の2019年11月~12月にかけて、館林から距離のそんなに離れていない足利市立美術館開催の『絵本とデザインの仕事』展にも行っているので、およそ半年ぶりの安野光雅の展覧会。近場で同じ人の展覧会が開催できるということは、美術館としての安野光雅展はよっぽど集客が見込めるのか。 安野光雅は島根県津和野出身、1926年生まれの94歳。50年以上も制作を続けており絵本など300冊以上生み出しているという。この写真は家にあった