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美術展の感想

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2021年2月の記事一覧

小村雪岱スタイル(感想)_優れたデザインセンスによる装幀や木版画

2021年2月6日から三井記念美術館で開催している『小村雪岱スタイル-江戸の粋から東京モダンへ』へ行ってきたのでその感想などを。 小村雪岱(1887-1940)は、大正~昭和初期に装幀や挿絵の意匠、舞台美術などで活躍した。関東大震災が起きるまで資生堂の意匠部にいたこともあって芸術家というよりも商業デザインを手掛けていた人という印象だ。 本の装幀という仕事は、まず文字原稿がありきで、本屋で手にとってもらうために目を引いたり、原稿のイメージを損なわない(または増幅させる)とい

20世紀のポスター[図像と文字の風景](感想)_幾何学デザインによる機能的なポスターの美しさ

2021年1月30日から、東京都庭園美術館で開催している20世紀のポスター[図像と文字の風景]展へ行ってきたので、その感想などを。 本展に展示されるポスターは、1920年代以降ヨーロッパの幾何学的なデザインを扱った「第1章:図像と文字の幾何学」、それら構成的デザインをルーツにもつ「第2章:歴史的ダイナミズム」。 それらに逆行するような1970年代以降のポスターを展示する「第3章:コミュニケーションのありか」の3章に分けて展示されている。 要約すると、旧朝香宮邸には幾何学的な