棒がいっぽん(感想)_豊かな感受性と幸せのあり方について
「棒がいっぽん」は。1995年7月にマガジンハウスより刊行された6つの短編をまとめた漫画で、作者は高野文子。
どれもとりとめもなくて派手さはないのだけど、確実に心に響くものがある素敵な短編集になっている。
以下、それらのなかから3作品についてのネタバレを含む感想などを。
美しき町夕暮れ時、大浴場から帰宅するサナエは、夕日の高さや時刻を告げるサイレンの音で夫の帰宅時間を予想する。夕食の献立はスーパーで買い揃えるのでなく、いちいち八百屋や魚屋に寄ったりと面倒ではあるものの時間の