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【データから読む米国株投資】決算まとめ 5/16~5/20

ちさとです。米国株を中心に投資しています。Twitterは@chisato_investです。主に米国株の四半期決算のツイートをしています。

「データから読む米国株投資」では、一週間に発表された決算のまとめや決算とチャートからスクリーニングした銘柄一覧を公開しています。

【免責事項】
●情報の正確性や完全性を保証するものではありません。パフォーマンスを含め全ての情報は、将来の成果等を示唆または保証するものではありません。
●取り上げる銘柄への投資を推奨・助言等するものはありません。また、取り上げる銘柄に私自身が必ずしも投資する、あるいは投資しているわけではありません。
●最終的な投資判断は読者の皆様に委ねられます。投資を検討される際には、ご自身で調査の上で意思決定をして下さい。
●当noteの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。

一週間の騰落率の確認

一週間の騰落率を確認します。

まず、全米株式や恐怖指数等を確認します。

恐怖指数とゴールドが上昇し、全米株式と米国債券10年が下落しました。

💹一週間騰落率
📉全米株式(VTI) -2.78%
📈恐怖指数 +1.94%
📉米国債券10年 -5.04%
📈金(GLD) +1.92%

次にセクター別の騰落率を確認します。

エネルギー、ヘルスケア、公益事業の3セクターは上昇で終わりましたが、その他のセクターは下落に終わりました。特に、生活必需品や一般消費財の下落が目立ちました。

セクター別騰落率

最後に、大型株・小型株、グロース・バリュー株などの騰落率を確認します。

全て下落した一週間となりました。特にS&P500グロースやNASDAQ100の下落が目立ちました。

大型株・小型株、グロース・バリュー株などの騰落率

チャートの確認

S&P500(VOO)、NASDAQ100(QQQ)、ダウ工業株30種平均(DIA)の年初来の日足チャートを確認します。

VOOをローソク、QQQとDIAをラインで書いています。3指数は全て年初から現在に至るまで基本的に下落トレンドとなっています。

VOO/QQQ/DIA 年初来 日足チャート

ダウ工業株30種平均は8週連続の下落で、世界大恐慌以来の最長期間となりました。S&P500とNASDAQ総合指数は7週間連続の下落で、こちらはドットコム・バブル崩壊2001年以後で最長となりました。

過去1年の高値から20%の下落で弱気相場入りとされており、S&P500は約18%安と弱気相場の一歩手前まで迫っています。

個別銘柄では、ウォルマート(WMT)やターゲット(TGT)は、決算ミスにより大きく下落しました。ターゲットはプレマーケットで一時22%安となっていました。

コカ・コーラ(KO)やコストコ(COST)も大きく下落し、ディフェンシブ・セクターの生活必需品銘柄まで下落しました。

決算振り返り

一週間の決算速報ツイートを振り返ります。今週は62銘柄の決算速報をツイートしました。決算繁忙期が終わったため、決算速報ツイートも少なくなってきました。

決算速報ツイートした銘柄について、売上高とEPSの実績とサプライズを一覧にまとめました。量が多いため2枚の画像に分けています。

四半期決算まとめ【1】
四半期決算まとめ【2】

決算クリアの基準は、売上高とEPSがともにコンセンサス予想を上回っていることとしています。売上高・EPSの発表がなかった銘柄については、どちらか一方がクリアしている場合でも、「ダッシュ(-)」の記号としています。またコンセンサス予想の参照元により決算クリア・ミス判断が変わってくるものがあることをお含みおき下さい。

決算は売上高とEPSだけではないので、興味のある銘柄については四半期決算のプレスリリース等を読まれることをお勧め致します。Google検索からでも良いですし、私が決算ツイートした銘柄についてはスレッドに決算プレスリリース等へのリンクを載せています。

決算繁忙期は、どうしても大型株・有名銘柄が中心にはなってしまいますが、小型株を始めとしたマイナー銘柄など、決算速報ツイートへの希望がありましたら教えていただければと思います。すべてをカバーすることはできませんが、できる限り広い銘柄をカバーできるように頑張っていきたいと思います。

本noteが何らかのお役に立てれば幸いです♪


以下の記事後半では、決算ツイートした銘柄から、モメンタムやベータ等を用いた銘柄スクリーニングの結果を公開しています。

また、直近決算銘柄から選んだウォッチリストを公開しています。新規組入・除外銘柄を理由付きで公開しており、ウォッチリスト等金額ポートフォリオのパフォーマンスも公開しています。

ご興味のある方は読んでいただければ幸いです♪

決算・チャートから銘柄スクリーニング

決算ツイートした銘柄について、決算結果とチャート等を組み合わせて銘柄スクリーニングを行っていきます。

5/16~5/20の一週間に決算ツイートした銘柄のうち、決算クリアは32銘柄、決算ミスは30銘柄(売上高・EPSどちらか一方の未公表/未確認含む)でした。

【モメンタム銘柄】短期モメンタム篇

短期モメンタムを1ヶ月リターンと定義し、リターンの高い上位10銘柄を抽出します。

抽出条件として、
・決算ツイートした銘柄のうち
・決算クリアし
・短期モメンタムの上位10銘柄
を採用しています。

トップ3銘柄は以下の銘柄でした。

  1. ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)

    • ヨウ素やリチウム生産の化学メーカー

  2. ゴールデン・オーシャン・グループ(GOGL)

    • 海運会社

  3. ジム・インテグレーテッド・シッピング・サービシズ(ZIM)

    • イスラエルの海運会社

短期モメンタム銘柄

【モメンタム銘柄】中期モメンタム篇

中期モメンタムを6ヶ月リターンと定義し、リターンの高い上位10銘柄を抽出します。

抽出条件として、
・決算ツイートした銘柄のうち
・決算クリアし
・中期モメンタムの上位銘柄
を採用しています。

トップ3銘柄は以下の銘柄でした。

  1. ゴールデン・オーシャン・グループ(GOGL)

    • 海運会社

  2. アルコス・ドラドス・ホールディングス(ARCO)

    • ラテンアメリカ・カリブ海のマクドナルドのマスターフランチャイズ所有会社

  3. ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)

    • ヨウ素やリチウム生産の化学メーカー

中期モメンタム銘柄

【モメンタム銘柄】短期+中期モメンタム篇

短期、及び中期モメンタムの強い銘柄、上位銘柄を抽出します。

抽出条件として
・決算ツイートした銘柄のうち
・決算クリアし
・1ヶ月及び6ヶ月リターンがともにVTIを上回る銘柄について
・1ヶ月リターン(短期モメンタム)を降順に上位銘柄
を採用しています。

短期+中期モメンタム

【低ベータ銘柄】

ベータ(株式リスクを定量的に把握する指標の一つ)の昇順に上位銘柄を抽出します。上位銘柄のため、低ベータではない銘柄も含まれます。

CAPM(資本資産価格モデル)アノマリーの一つに「低ベータ・アノマリー」があります。ベータが低い銘柄ほど株価収益率が高くなる傾向が見られるというアノマリーです。

抽出条件として、
・決算ツイートした銘柄のうち
・決算クリアし
・ベータの昇順に上位10銘柄
を採用しています。

トップ3銘柄は以下の銘柄でした。

  1. フラワーズ・フーズ(FLO)

    • ベーカリー企業

  2. BJ'sホールセール・クラブ(BJ)

    • 会員制の倉庫クラブチェーン

  3. JDドットコム(JD)

    • Webサービス会社

低ベータ銘柄

【低ボラティリティ銘柄】

ボラティリティ(価格変動の度合い)の昇順に上位銘柄を抽出します。上位銘柄のため、低ボラティリティではない銘柄も含まれます。

低ベータ・アノマリーと同様に、CAPM(資本資産価格モデル)アノマリーの一つで、低ボラティリティ・アノマリーが存在します。

抽出条件として、
・決算ツイートした銘柄のうち
・決算クリアし
・ボラティリティの昇順に上位10銘柄
を採用しています。

トップ3銘柄は以下の銘柄でした。

  1. フラワーズ・フーズ(FLO)

    • ベーカリー企業

  2. CSWインダストリアルズ(CSWI)

    • 特殊化学品メーカー持株会社

  3. ディア・アンド・カンパニー(DE)

    • 農業機械・建設機械メーカー

低ボラティリティ銘柄

決算銘柄のウォッチリスト

直近に決算があった銘柄のウォッチリストを公開しています。

決算を受けウォッチリストに追加します。ウォッチリストから除外するタイミングや理由は決算以外も含みます。本ウォッチリストの銘柄数上限は10銘柄です。管理不足によるパフォーマンス低下等を防ぐために設定しています。

別スクリーニングで得られた銘柄は含まれません(重複する場合はあります)。「免責事項」に記載していますが、個別銘柄への投資推奨(売買問わず)が目的ではありません。投資は自己責任でお願いします。

ウォッチリストの動向(パフォーマンス)

まず最初に、先週時点でウォッチリストに入っていた銘柄の騰落率を確認します。パフォーマンスはすべて、ウォッチリストに組入れた翌週の月曜日から金曜日までの終値ベースで計算しています。

5月16日〜5月20日のリターンはそれぞれ、
・ウォッチリスト銘柄等金額:-6.57%
・全米株式(VTI):-2.29%
となりました。

ウォッチリスト各銘柄の騰落率は以下のようになっていました。

期間リターン

ターゲット(TGT)の決算ミス等の影響もありディフェンシブ・セクターの銘柄も大きく下落しました。先週のウォッチリストの銘柄も例に漏れず影響を受け、ディフェンシブ銘柄も軒並み大きく下落し、結果として全米株式(VTI)をアンダーパフォームする結果となりました。

アルファ・メタラジカル・リソーシズ(AMR)は僅かにプラス・リターン(+0.17%)、エネルギー・セクターのバレロ・エナジー(VLO)や海運のジム・インテグレーテッド・シッピング・サービシズ(ZIM)などはVTIと比較して下落幅を抑えられています。

  • コンステレーション・ブランズ(STZ):-5.98%

  • ジム・インテグレーテッド・シッピング・サービシズ(ZIM):-2.17%

  • オートネーション(AN):-11.29%

  • クラフト・ハインツ(KHC):-12.95

  • ザ・ハーシー・カンパニー(HSY):-9.34%

  • アルファ・メタラジカル・リソーシズ(AMR):+0.17%

  • バレロ・エナジー(VLO):-3.75%

  • バラリス(VAL):-6.43%

  • ケロッグ(K):-7.40%

マーケットが弱いときは、マーケット全体(例えばVTI)に勝てる銘柄を探すのは特に困難に思います。しかし、このような相場のときに自身の「ウォッチリスト」を持っておくことで、このような相場で勝てる銘柄と投資機会を虎視眈々と狙うのは、個別銘柄投資の醍醐味でもあると思っています。また当然ながら、マーケットが弱い状況下では投資を控えるにも一つの戦略だと思います。色々な投資スタイル
があって良いと思います。

本noteで公開する情報は、あくまでウォッチリストに徹しているため、市況に応じてエクスポージャーを減らす(組入銘柄を減らす)ことはせず、また個別銘柄の決算に基づくウォッチリストであるため、ショート・ポジション(≒SPXSなどのベアETF)等の組入れもしません。どのように投資するべきかなどの情報発信は、投資助言に繋がりかねないため有料noteでは控えています。パフォーマンスが悪いときの言い訳にも聞こえますが、ご理解いただければ幸いです。

追加・除外銘柄

今週はウォッチリストに7銘柄追加し、6銘柄を除外しました。

  • 追加

    • オクシデンタル・ペトロリウム(OXY)

    • デボン・エネルギー(DVN)

    • コノコフィリップス(COP)

    • パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)

    • ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)

    • ゴールデン・オーシャン・グループ(GOGL)

    • CFインダストリーズ(CF)

  • 除外

    • コンステレーション・ブランズ(STZ)

    • オートネーション(AN)

    • クラフト・ハインツ(KHC)

    • ザ・ハーシー・カンパニー(HSY)

    • ケロッグ(K)

    • バラリス(VAL)

エネルギーセクターから4銘柄組入れます。どの銘柄もVTIを大きくアウトパフォームしており、特にオクシデンタル・ペトロリウム(OXY)は年初来+100%以上となっています。その他のデボン・エネルギー(DVN)、コノコフィリップス(COP)、パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)も年初来+40%以上のリターンとなっており、エネルギーセクターETF(VDE)に対しても僅かにアウトパフォームしています。4銘柄の年初来チャートを全米株式(VTI)とエネルギーセクターETF(VDE)と比較してみます。

エネルギーセクター銘柄

ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)は、チリ・サンティアゴに本社を置く化学メーカーで、ヨウ素やリチウムを生産しています。今週、決算発表があり、売上高・EPSともにコンセンサス予想を上回る好決算でした。決算発表の約2週間前から上昇傾向となっており、現在は上場来高値近辺の株価となっています。上昇トレンドに乗り、ウォッチリストに追加しました。

ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)

ゴールデン・オーシャン・グループ(GOGL)はるノルウェーを本拠とする海運会社です。今週決算発表があり、売上高・EPSともにコンセンサス予想を上回っていました。年初来の株価の動きは基本的に右肩上がりとなっており、現在の株価は52週高値付近にあります。SQM同様にモメンタムの強さからウォッチリストに組入れました。

ゴールデン・オーシャン・グループ(GOGL)

CFインダストリーズ(CF)は農業用肥料メーカーです。ベータ値は1.02(算出期間=過去5年)となっており、市場全体に連動するような動きは見せていますが、年初来のリターンはプラスとなっています。年初来で農業・肥料メーカーが強い局面が見られ、Twitterでも話題になっていました。CF、モザイク(MOS)、ニュートリエン(NTR)はどれも似た株価の動きを見せています。年初来で比較すると、CFはMOSよりも価格変化が小さく、NTRよりもリターンが高い結果となっています。さらに下落する展開にも見えなくはないですが、ウォッチリストであるため、一旦気にせずに組入れます。

CFインダストリーズ(CF)

銘柄一覧

直近決算銘柄のウォッチリストは、以下の10銘柄です。銘柄・ティッカーシンボルと同時に私の個人的なワンポイント・メモを記載しておきます。

  • アルファ・メタラジカル・リソーシズ(AMR)

    • モメンタムが弱くなっており、再び上昇できるか

  • ジム・インテグレーテッド・シッピング・サービシズ(ZIM)

    • 決算クリアしたので、上昇トレンドが継続するか

  • バレロ・エナジー(VLO)

    • エネルギーセクター銘柄は全てモメンタムが継続するか

  • オクシデンタル・ペトロリウム(OXY)

  • デボン・エネルギー(DVN)

  • コノコフィリップス(COP)

  • パイオニア・ナチュラル・リソーシズ(PXD)

  • ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM)

    • モメンタムが継続するか

  • ゴールデン・オーシャン・グループ(GOGL)

    • モメンタムが継続するか

  • CFインダストリーズ(CF)

    • 上昇に転じるか。現在の水準から更に下落するとウォッチリストから除外か


最後までお読みいただき、ありがとうございました!
少しでもお役に立てれば嬉しいです♪

【免責事項】
●情報の正確性や完全性を保証するものではありません。パフォーマンスを含め全ての情報は、将来の成果等を示唆または保証するものではありません。
●取り上げる銘柄への投資を推奨・助言等するものはありません。また、取り上げる銘柄に私自身が必ずしも投資する、あるいは投資しているわけではありません。
●最終的な投資判断は読者の皆様に委ねられます。投資を検討される際には、ご自身で調査の上で意思決定をして下さい。
●当noteの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。

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