見出し画像

体調不良で悩んでたら、アフリカ最高峰キリマンジャロに登頂できた話

去年、血迷って1人でアフリカ最高峰キリマンジャロに登ってきたのですが、実はずっと体調が悪めだったので、アフリカに行く前から約半年間、本当に壮絶な旅路でした(笑)

最終的には最高な旅だったのですが、この話をすることで、どこかの誰かが何かに対して挑戦したくなったり、辛くても頑張ろうと思えたり、そんな形で役に立てたら良いなと思って、残しておきます。後は、自分自身がこの経験を忘れないように。

■まとめ(超簡潔ver)

体調不良で悩む。人生諦めないぞと思い、キリマンジャロ登山を決意してトレーニング開始。無事登頂。限界なんてないなって話。

■まとめ(詳細ver)

毎年何故か悩んでる体調なんですが、2022年後半から悪化。そんな中「キリマンジャロ登ってみたい」と思ったものの、登山経験も無い(高尾山レベルが自己最高峰)、体調もやばい私は無理だなと。

でも、挑戦すらしてないのに、勝手に自分自身の限界を決めてたのが悔しかったし、自分では変えられない何か(今回は体調)を理由にやりたい事を諦める人生なんて絶対嫌だと思い、2023年4月にキリマンジャロに行く事を決意。9月登頂。

体調がここまで悪くなければ、「いつか挑戦しよう」と思って多分永遠に挑戦しなかったから、体調不良になったことも今では感謝。人生起こるべきタイミングで色々ありますね、って感じ。

■体調不良の始まり

最初は胸の違和感と吐き気。その違和感が眠れない程になったり、嘔吐が続いたり。良くなってきた、なーんだと喜んでたら、え?気を失いますよ私?くらい尋常じゃない痛みがきたり。
辛すぎて何度も泣いたし、人生について150回くらいは思考を巡らせました。(今は回復したので、体調不良は過去の笑い話レベル)

■4月:10分走るのが限界

走ると胸が痛すぎて、10分くらい走るのがギリギリ。この頃は座ってるだけで激痛だったり、逆にサーフィン何時間しても痛みがなかったり、痛くなる原因もタイミングも不明だったのですが、走ると何故か対比にならない激痛で。けど走れないと多分登山で7日間も歩けもしないよね・・・とよく分からない思考回路で、よく分からない運動をしにジムに通い始めました(笑)

キリマンジャロ登ろうと思った理由
そんな状態で、何でキリマンジャロ登ろうかなと思ったかと言うと、たまたま渋谷のバーで、あいのり(昔見てた恋愛番組)でキリマンジャロ登頂した人に会って。そういえば昔から漠然と登って見たかったな、このタイミングであいのりの人に会うなんて多分登る運命だなと直感的に結構強く思ってしまったのがキッカケ。
自分の直感って過去の経験とか価値観に影響されてるはずだから、何かを強くやりたい!って思った時は、別に深い理由なんて必要ないと思ってて、自分の直感を信じて行動すれば、最終的に理由なんて明確になると思ってます。まあそんなもんでしょ、やりたいことなんて(笑)
後は、「自分=体調悪いやつ」認識を持ってしまったので、その認識を変えるには何かどでかい事やらないと、って思って。

■6月:なんか30分くらい走れてる(かも)

登山まであと3ヶ月。まずはジムに通ったりランニングして様子見てみようと思い、毎日コミットして運動してたら、何となく30分くらいは走れるように。「塵も積もれば山となる」ってこんな感じなのか!感動。
なんせ高尾山レベル以上の山に登ったことないので、無知すぎて、「まあキリマンジャロいけるでしょ」と謎の自信に溢れてました。知識がありすぎたら、多分登山することに怖気付いてたので、無知は偉大だなあと実感。
そして、登る(かも)!と周囲に言うことで自分にプレッシャーを与え始めたのもこの頃。お陰で最後までモチベーション保てたし、夢って自分の中に留めてたらダメなんだなあと学びました。

行く前にこの画像見つけてなくってよかった
(https://8dabe.com/2023/07/29/kilimanjaro/)

■8-9月:人生最後の日について考える

登山1ヶ月前。結構筋肉も体力もついてきて、後は自分のポテンシャルをじて頑張ろうって思ってた中、食中毒で一週間ダウンして。病み上がりは駅の階段すら登るのキツいし、完全に体力を無くして心が若干折れかけて、キリマンジャロで体調不良になったらどうしようとか、不安も大きくなってきて。この頃は「山で体調崩して、最悪死んでも後悔ないか」ってずっと考えてました。
・・・
って考えたところで、答えなんてないので、今考えると、永遠に考えてたあの時は無意味な時間でしかなかったです。
最終的には、キリマンジャロ行かない決断をしても後悔はするし、起こってすらいない未来の事を考えて不安になってたら一生何もできないし、まあキリマンジャロどころか明日が人生最後の日かもしれないし、「ノリで行くか」ってなりました。やっぱノリで生きてくくらいが私には丁度良い。

■登山開始:色々ボロボロ

そしてついに登山開始。初日はジャングル。登山者も結構多いし、何より登山よりガイドの人と仲良くなる事に必死で、気づいたらキャンプに到着。え?この山もしかして余裕?
・・って思ってたら次の日から洗礼を受け、動かない足に辛すぎる呼吸。イヤホン2個も準備していったのに、音楽聞く余裕もないくらい歩くのに必死。休暇まで取ってこんな苦行何でやってるんだろう私。え?何でだっけ?
・・って感じで歩くこと5日。やっとベースキャンプに到着。体も心もボロボロすぎて、元々の体調不良なんて出る幕もなく、5日目には「あれ、私って超健康体じゃん。そもそも体調不良だったけ?」と思ってました。散々悩んでた体調不良も、もっと強烈に辛い体験のお陰でしょぼく思えてきてなんか色々吹っ切れました(笑)

あるこう あるこう わたしはげんき
って歌を100回くらい脳内再生してた頃
(疲れ過ぎて、この歌以外思い出せなかった)

■頂上アタック:ホスト王ローランド並の自信を得る

頂上アタックの日。ベースキャンプから、夜中に出発して6-8時間くらい歩くと着くらしい。頂上に向かう道は、想像以上に壮絶でした。
いやー、、多分3秒。3秒歩くのが本気で精一杯。激遅で歩いてるのに全力疾走してる感覚で、呼吸も乱れてるどころか、早すぎて呼吸してる自分も追いつけてなかった(笑)
そんな感じで歩いてるので、開始1時間で、「限界かも」ではなく「マジで今。今が人生の限界。」くらいの辛さを感じてました。そこから、3秒毎に気力と体力の限界を感じながら、一歩ずつ進んでいく。
残り6時間。え、6時間??異次元の辛さ。
まあけど進むしかないので、気分転換に呼吸乱れまくりの中歌ってみたり(これが一番死にかけた)、とにかく無理やり笑顔になってみたり(意外と満面の笑み)、尋常じゃない眠気に負けないように顔つねってみたり(多分歩きながら寝てた)、そんなこんなで限界を何十回、いや何百回感じ続けて、それでもまだ進めてる自分に感動。

そして、、登頂!

ただ、登頂したことより、「え?さっきの7時間登れたの!!!!」っていう自分への驚きの方が圧倒的に凄くって、やっぱ地道に一歩ずつ進めれば無理だと思った境地に辿りつけるんだ。なーんだ、やっぱ限界なんて自分が勝手に決めてるだけなんだ。ってアフリカの山で悟りを開き、多分ホスト王ローランドくらいの自信がつきました。
(登頂で息たえた後に、砂利道を全力で滑りながら3-4時間かけてベースキャンプまで降りなくちゃで、これやった後は「私には限界なんてない!」とかいうテンションは消えて、過去一「無」でした。人間気力もなくなると、果てしない無の世界に行くらしいです。)

残り1時間くらいで見た朝日!
笑顔を振り撒いてしまい、地獄の辛さが誰にも伝わらない

■キリマンジャロ最高

人生の教訓をいっぱい学んだキリマンジャロ旅。
ある日ふとやりたいと思った事を、出来ないと思う理由なんて全部無視して、とりあえずノリでやってみたら、最高の経験と史上最強の自信が身につきました。(まあノリといいつつ、色々考えてたけどそこらへんの事は忘れちゃった)
逆に、体調不良という名の出来ないと思った理由があったからこそ、キリマンジャロ登山が普段よりもっと大きな試練になって、登頂できた時の感動も、登山中の経験も一層最高なものになったなあと実感。次は何しようかな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?