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神アイテム!HUDでエリア指定したBOMアルファシャツを着る「Alpha 911」

セカンドライフ(セカンドライフ/SecondLife/SL)のおしゃれさんが喜ぶであろう、凄い神アイテムを発見してしまったので紹介したいと思います。

その神アイテムとは、あったらいいなと思ってた人も多い、全身図を表示したHUDから細かくエリアを指定してマウスクリックでBOMアルファシャツを装着してメッシュボディの指定部分をアルファ化(透明化)するアイテム。名前は「Alpha 911 v3.0」。

Marketplaceで販売中の「Alpha 911」

ボディの部分的な透明化もBOMでやりたい

もともと、どのメッシュボディにもアルファ化するエリアを細かくHUDから指定してパターンセットとして保存したり読み出す機能があり、ほとんどの人はこれを使っていますが、ボディによってパターンセットの保存と読み出し方法が異なっていたり、スクリプトとセットで動作するために何かとバグや環境依存によるトラブルも起きがちという問題(読み出しの失敗、エラー表示、表示遅延etc.)があります。

Legacy PerkyボディのHUDによるアルファ設定
Maitreya LaraボディのHUDによるアルファ設定

例えば、私がよく使っているモデル体型のLegacy Perkyというボディは、自分で作ったアルファのパターンセットの読み出しオブジェクトを装着したうえに、装着した服オブジェクト側にもアルファスクリプトが入っていて重なってしまった場合、互いが干渉して"Heap Error"が発生して(おそらくメモリ割当の上限超え?)ボディを交換しないと修復できなくなる深刻なトラブルが発生します。

ボディのアルファ管理を一元化したいし、エラーなどの不具合も避けたいので、できればBOMアルファシャツを服やスキンの装着と一緒にマイアウトフィットからの着替え一発操作でやりたい、でもBOMアルファシャツだと汎用タイプ(例えば51枚のBOMアルファシャツが単体で入っている*LBD* BOM/ System ALPHA LAYERS)だと大雑把なエリア指定しか出来ないし、細かいエリア指定させて着るにしても手動で細かくエリアに対応した大量のBOMアルファシャツを管理するのは大変すぎてできない…というジレンマ。

大量のBOMアルファシャツパックもあるけど、エリア指定が大雑把

というわけで、それを全てまるっと解決してくれるのが「Alpha 911 v3.0」です。メッシュボディ用のアルファ制御用HUDと同じ用に、細かくエリアが切られた全身図を見ながらアルファ化したいところをマウスでクリックすると、対応したBOMアルファシャツが装着されていくという優れものです。

「Alpha 911 v3.0」はSLのMarketplaceで販売されていて、男子ボディ用女子ボディ用の2つがあります。価格は200L$。

RLVという拡張機能を利用して実現

HUDでクリックしただけで対応するBOMアルファシャツが自動的にインベントリから取り出されてボディに装着されるなんて、そんな不思議なことできるの?と思う人も多いでしょうが、それができるのです。

SLにはLinden公式ではなくユーザーが拡張した機能として、RLV(Restrained Love Viewer)という機能があり、これは操作権限承認を得た他人のアバターを自分から遠隔操作できるというもので、例えば他人アバターに対して、インベントリ内の装着物を取り付けたり外したり椅子に座らせたり強制テレポートさせるといったことができます(逆に自分が他人に操作権限承認してしまうと自分が勝手に他人から操作されてしまう)。これは主にアダルト(成人)向けのプレイ用として開発されたもので、例えば服を脱がす、ベッドに寝かせるといった操作に使われ、主にSM(BDSM)プレイ用に利用されています。

RLVは専用ビューワー向けに開発された機能ですが、ほかのビューワーにも使えるようにしたものとしてRLVa(Restrained Love Viewer API)も用意されています。FireStormBlack Dragon ViewerKokuaといった有名なサードパーティ製ビューワーに載っているRLV機能もこのRLVaです。

もともと目的がアダルト用途なので、対応したアイテム類もアダルト方面のものが多く、相手を騙してつけさせる悪人もいるので利用するには自衛のために知識がいりますが、RLV自体は自分が特定の人からの権限承認が来たときに承認しない限りは勝手に操作されることはなく、「Alpha 911 v3.0」のように自分向けの着替え操作としてRLVをHUD経由で行うという実用的な利用方法もあり、これは使い方次第で自分向け便利機能としても使えるのです。

使うための準備

この「Alpha 911 v3.0」を使うためには、いくつかの準備が必要で、ここに若干のハードルがあります。単純にアイテムを買ってHUD付けて操作すれば動作する、という単純なものではありません。それでも、わかってしまえば簡単なので、ここで解説していきます。

ビューワーのRLV機能をONにする

先述したとおり、RLVはSLの公式ビューワーにはない機能なので、サードパーティ製のビューワーを使う必要があります。といっても中級者以上のSLユーザーはほとんどビューワーにFireStormを使っているので、ここは問題ないでしょう。

FireStormの場合、環境設定の「FireStormタブ - 特別機能 - 他のビューワーからのリモートコントロールを許可する」にチェックを入れてビューワーを再起動します。

FireStormでのRLV設定

Black Dragon Viewerの場合、環境設定の「Restrained Loveタブ - Enable Restrained Love (A)」にチェックを入れてビューワーを再起動します。

Black Dragon ViewerでのRLV設定

1個+12個のオブジェクトをアンパック

「Alpha 911 v3.0」を購入してインベントリに入った"Alpha 911 v3.0 (ADD ME!)"のオブジェクトを装着すると画面に大きなHUDが出るので、それを一度クリックします。すると、まず9つのアイテムが"Alpha 911 v3.0 {HUD & Manual Alphas} (Unpacked)"というフォルダに展開されます。ここまで出来たらHUDはもう不要なので外します。

「Alpha 911 v3.0」のアンパックHUD
Alpha 911 v3.0で展開されたフォルダ

展開されたフォルダにある"Alpha 911 v3.0 {HUD Alphas}"というオブジェクトを装着すると、またHUDが出るのでそれを一度クリックします。すると、今度は"Alpha 911 v3.0 {HUD Alphas} (Unpacked)"というフォルダに12個のアイテムが展開されます。完了したらHUDは外します。

Alpha 911 v3.0 {HUD Alphas}で展開されたフォルダ

ここから単純作業で面倒ですが、この12個のアイテムをさっきと同じ要領で、オブジェクト(HUD)装着→クリック→アンパック→HUD外す、という作業を繰り返します。

すると、インベントリに大量のBOMアルファシャツの入ったフォルダができます。なんと実に250以上ものフォルダがインベントリのルートフォルダ直下にできてしまいます。が、このあと指定のフォルダに自分で全て移動させますので一旦これは置いときましょう。

指定のフォルダに全アイテムを移動

次に指定されたフォルダを作っていきます。まず、インベントリのルートフォルダに「#RLV」というフォルダを作ります。インベントリの最上部にある「インベントリ」というフォルダを右クリックすれば作成できます。

「インベントリ」フォルダ右クリックして「新しいフォルダ」実行

さらにその「#RLV」フォルダの下に「Alpha 911」というフォルダを作ります。このフォルダにさきほど大量に展開した250以上のBOMアルファシャツの入ったフォルダを移動させます。これで準備は完了です。

#RLV > Alpha 911 の下に大量のBOMアルファシャツフォルダを移動

あとはHUDで消したいとこをクリック

このあとは、メッシュボディ同梱のHUDでアルファ化したエリアを指定するのとほぼ同じ要領の操作です。"Alpha 911: Emergency Alpha HUD"を装着すると、細かいエリア区分が描かれたボディ全身図が出るので、消したいとこをクリックするだけ。一度消したところを戻すときはもう一度クリック。クリックする度に、該当するBOMアルファシャツがインベントリから装着されたり外されたりして、リアルタイムに反映されるので感覚としてはメッシュボディ同梱のアルファで操作するのと同じです。

腕を全部消したいとか胴体を全部消したいとか大きなエリアを一気に消したいときは「Entire Arms」「Entier Torso」などのボタンを押し、左肩の一部だけ消したいとか小さなエリアは全身図の該当場所をクリックします。全部初期化して戻したいときは「RESET」。体の横や背中を指定したいときは「←→」ボタンを押せばページが切り替わって体の面が切り替わります。

Alpha 911: Emergency Alpha HUDで操作中

完成したらマイアウトフィットに保存

完成したら、あとはHUDを外してマイアウトフィットに保存するだけです。

マイアウトフィットのアイテムリストを見るとわかりますが、下のスクリーンショットで載せた服の場合、ほぼ上半身と下半身ほぼ全てBOMアルファシャツで消すため「Alpha 911 v3.0」で付けたシャツが15枚、さらにほかのBOMシャツが4枚の計19枚のシャツをつけています(重複部分もあって何枚かは本当は不要ですが)。

BOMアルファシャツで服に合わせてボディ一部消したところ

これもマイアウトフィットから呼び出せば、服や髪もアルファ部分もすべて一撃で再現できるので、一度作ってしまえば本当に簡単です。これで管理できるようになると、メッシュボディ同梱のHUDで設定して、それをエクスポートして…どうのうこうの…という手間は全部省いてよく、メーカーのボディごとに違う設定方法を覚えたり、エラーに悩まされることもなくなります。

利用にあたって気をつける点

利用に当たって気をつけない点をあげておきます。

RLVでの他人のいたずらに要注意

先述した通り、このアイテムはRLV機能を利用するため、ここは若干の注意が必要です。

アダルト目的で使う人の多い機能のため、いたずらに使う人もいます。たとえばRLV機能付きのアイテムを送りつけられ、不用意につけると勝手に他人から操作されてしまうこともあるし、普通に売ってるアクセサリーが実はRLV対応になっていてることもあって、意識せずにRLVアイテムを付けてしまっていると、目ざとい人がそれを見つけて操作しようとしてくることもあります。

もっとも、今回の「Alpha 911 v3.0」は自分で自分を操作するだけなので警告は出ませんが、他人からRLVでの操作権限を求められたときには承諾するかどうかのボタンが出るので、嫌ならそれを拒否すればよいだけです。

RLVは便利機能としても使えますが、リスクもあるので、どういう仕組なのか理解してから使う必要があります。

装着するアイテム数の限界に達しやすい

「Alpha 911 v3.0」は非常に細かくエリアを分けてBOMアルファシャツをつけるため、あまり細かく大量につけてしまうと、アバターに装着出るBOMアイテムの限界数(60)にあっという間に到達してしまいます。これはスキンやタトゥやメイク類など全てのBOMアイテムの合計数なので、もともとメイク類などで大量にBOMアイテムを付けていた場合、さらにBOMアルファシャツを細かくつけるのは難しくなります。最低限必要なところだけ使うか、大きなエリアを指定するかアイテム数を減らす注意が必要です。

中級者以上のおしゃれさんにおすすめ

BOMだのRLVだのいろんな機能や構造を理解している人向けという条件付きではありますが、がんがん着替えるおしゃれさんには超便利に使える"神アイテム"と言って良いと思います。

私もこれを使うようになって、もう頼り切りです。最新世代のメッシュボディであっても、アルファ設定がエクスポート出来ずにHUDの限定されたセーブスロットに保存することしかできないようなものありますが、「Alpha 911」でBOMアルファシャツ管理にしてしまえばOK。

2023年に見つけて買った機能的アイテムとしては、個人的にはダントツNo.1のアイテムです。興味のある人は是非お試しください。

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