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アンダーグラウンド/村上春樹

村上さん好きな私としては、出版してすぐハードカバーを買ったのですが、当時は内容が重すぎて読み終えられませんでした。

もしこの日じゃなかったら、私はこの中に居たはずだった。千代田線のこの時間のこの場所に毎日乗っていたのです、定休だった月曜以外。

ちょっと時間があったので最近やっと読みました。
今回は読み出したら止まらず、一気に読んだ。
言い方は良くないけど、10年たったらこの話は「本に書いてあること」として受け入れたれたんだと思う。

とはいえ、コレは全て事実です。
忘れてはいけません。

それにしても、皆が具合悪いのを「気のせいだ」とか、具合悪い人を「変な人がいる」ぐらいで一生懸命仕事に行こうとする惰性的な日常って、薄ら寒く思った。
でも普通な毎日って、そうだよね…。
ニッポンはこういう人たちに支えられているのだ。

村上さんは「地下」をモチーフにした小説を書きます。これは丁寧に丁寧に聞いたことをそのまま書いてあります。短編でもこういうのがあったけど(アレも本当のことだっけ?)、これは何十年か後に「コレってホントの話?」なんて言われたくないですね。
2009年02月05日 22:42


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