今朝はミソサザイ。
ある日の早朝、モカさんからメールがありました。
それも、たったひと言だけ。
「今朝はミソサザイ」
ミソサザイという名前の小鳥がいます。
暖かい時は山にいて、冬の間だけ里に下りてきます。
ミソサザイに会ってみたい、もう3月なのでチャンスは最後だと言い合っていた頃のことでした。
とはいえ、今朝はミソサザイでは何のことだかさっぱり分かりません。
しかも私は「今朝(の私)はミソサザイ」と読んでしまいました。
いったいどういう意味だろう……
心配になりながら返信しました。
私も短く
「その心は?」
モカさんから返事がすぐに来ました。
ラジオ「朝の小鳥」という番組で、ミソサザイのことを紹介したんだそうです。
ぜんぜん分からなかったわ。
しかも、こんなやりとりをした日、モカさんはミソサザイに遭遇したのでした。
その日、少しだけ寄った、ある湿原がありました。
ここにミソサザイがいると教えてもらったことがあったのです。
ミソサザイ地点を双眼鏡で眺めていたモカさんは
「いた、ミソサザイ!」
「えぇっ」
ミソサザイは藪の中が好きで、めったに姿を見せない小鳥です。
それがパタパタ~と飛んできて藪の中に入ったとのこと。
茶色くて丸くて、尻尾をぴんと立てていたそうです。
ほぼ、間違いなくミソサザイのようです。
モカさんは
「ミソサザイを見られて嬉しい~」
「いいなぁ」
うらやましがる私に
「でも、証拠写真がないから、もう一回見ないとね」
どうやら、またご一緒してくれるようです。
早めにその機会がありますように。
その時もミソサザイが姿を見せてくれることを祈っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?