オリジナル曲「プロスペクトセオリー」について
こんにちは、chirin *です。
今回は私が歌唱と作詞を担当した「プロスペクトセオリー」という楽曲についてお話しさせていただきたいと思います。
作曲はkakさんが担当されています。
kakさんとは普段nekozitaというユニット名で、私が歌唱を担当しながら一緒に活動させていただいております。
今回は私のオリジナル曲という形で制作していただきました。
そのような形で投稿させていただくのは今回が2回目となります。
楽曲の題材を決めるにあたって
作詞をさせていただくのは今回が2度目でしたが、前作も今回も曲が出来てから歌詞を考えました。
シューゲイザーな雰囲気で制作されたというこちらの楽曲は、リバーブ感が強く美しいながらも力強さが感じられ、何かメッセージ性のある歌詞を書きたいと考えました。
そこでテーマの題材として選んだのが「プロスペクト理論」です。
これだけ読んでも何が何だかさっぱりだと思います(笑)
私がこの理論を知ったのは大学生の頃でした。
私は専門資格を取るための学部に通っており、その資格試験を控えた大学卒業直前の2月頃からは予備校の先生が試験対策に出張講義に来てくださっていました。
話は少し戻るのですが、私は大学受験を失敗してその大学・学部に進学しました。
浪人も考えましたが、結果を残せる自信がなくて諦めました。
周りは幼い頃からその専門職を志していたなど意識の高い人が多い中、私はそうではなかったため大学入学時からずっともやもやした気持ちで勉強をしてきました。
資格試験を直前に控えたその時期になっても私はもやもやが抜けきっておらず、周りに比べて勉強に身が入っていなかったと思います。
周りがどんどん成績を上げていく中、私はなかなか成績が上がらず、試験合格が危ぶまれるほどでした。
そんな時期に予備校の先生が話してくださったのが「プロスペクト理論」の話です。
大学時代に聞いたプロスペクト理論の話
こちらはプロスペクト理論をわかりやすく図にしたものです。
x軸が利得、y軸が価値を表しており、人は利得が一定以上になるとその価値を感じにくくなることを示しています。
一方、損失は大きくなれば大きくなるほどにそれを感じていきます。
つまり、同じ価値のものがあれば、得たときの喜びよりも失ったときの悲しみの方が強くなってしまうのです。
人は何かを選択するとき、その選択肢が同等の価値であるから悩んでいるはずです。(もしどちらかの価値が明らかに上であれば悩まないことでしょう。)
AとBという選択肢で悩んだとき、Aを選べば同時にBを失うことになります。
このプロスペクト理論によれば、Aを得た喜びよりもBを失った悲しみの方が強く残ってしまい、後悔に繋がるわけです。
つまり、人は何かを選択するとき、必ず後悔をするものなのです。
だから、人は必ず後悔をするのだから、それを受け入れて、自分の選択を信じて進んでいくしかない、そう先生はお話ししてくださいました。
どういう意図があってこの話をしてくださったのかはわかりません。
しかし、この道を選んで正しかったのだろうかとずっともやもやしていた私にはこの話がとても心に響きました。
聴いてくださった方の人生を変えたい
人は誰しも大きかれ小さかれ後悔を抱えていると思います。
そんな皆さんにこの内容を知ってもらいたい、そう考えて歌詞を書かせていただきました。
この楽曲に力をもらう人が少しでもいれば幸いです。
長々とここまで読んでくださり、ありがとうございました。
後日談(?)
ちなみに無事資格試験に合格し、現在はその専門職として働いています。
働きながらもやはりもやもやを感じることはあります。
それでも、このプロスペクト理論を頭に浮かべながら、自分で選んだこの道を全うしようと頑張っています。
YouTubeに公開しているMVのサムネイルに映っているのは資格試験を終えた後の、ちょうど大学生と社会人の間の頃の私です。
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