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#2 「便利になればなるほど不便になる」

 先週は秋とか言いつつまだ暑いと言いましたっけ。その翌日あたりから一気に涼しくなって、よくある夏に逆戻り的な暑さはどうやら今年はやってこなさそうですね。これを書いている今日も今日とて涼しいので、窓を開け放してまどろんでいたら、ギタチラ!の締め切りを既に数日過ぎていることに突然気が付きました。遅れてしまった言い訳は、「窓から吹き込む風があまりにも気持ち良かったから」としておきます。

 iPhoneの新機種、出ましたね!実は僕、今年の3月あたりにXperiaからiPhoneに変えました。iPhoneXに変えました。アンドロイドからiPhoneへ乗り換える場合、操作性などの問題で馴染めずに結果アンドロイドに逆戻りしてしまうなんて話もよく聞きます。その逆も。ただ僕の場合、Xperiaは人生で初めて持ったスマホ。23歳にしてようやくガラケーから脱皮して手にした思い出のスマホであるだけに下取りには出さず、大切にとっておこうと誓ったはずが、iPhoneXの圧倒的な使い心地の良さに、今ではなぜあの時下取りに出さなかったのかとアッサリ後悔しています。

 新しいiPhoneは、カメラ機能が飛躍的に向上したのだとか。写真を撮った後に、ボケを手動で調整できるそうです。デジカメどころか一眼レフさえ不要な時代ですか。カメラ好きな僕にとっては若干寂しい話題にも聞こえつつ、それでも自然と頭に浮かんでいた「ほ・し・い」の3文字を無視することはできず。
毎年9月とか10月に新製品出てるし、携帯の契約期間も1年にしてくれたらいいのにね。

 そんなわけで、今回のテーマは、「便利になればなるほど不便になる」です。

 こんなこと、わざわざ僕がこんな場所で言う必要もないのだろうけど、それでも敢えて言わせてもらうと「ここ数年のテクノロジーの発展には目を見張るものがある」。
 スマホがあれば大体のことはできるからね。実際に僕も、Chira関係の仕事は大体iPhoneXで済ませてしまっている。
 毎週月木のLINE@配信やTwitterの投稿は、iPhoneのメモに書いた下書きを当日にチェックしてコピペして終わり。インスタに載せる写真や動画だって、撮影から編集まで全てiPhoneのみで完了。IGTVもそう。noteへの投稿は文章量が多いのでタイピングのほうがやりやすいからラップトップでやってるけど、その気になればiPhoneでだって出来ない訳じゃない。忙しい時は移動時間にiPhoneで原稿を書くこともしばしば。

 生意気に聞こえるのであまり言いたくないが、やっぱり思わずにはいられない。「こんなこと、たった数年前までは考えられなかった」って。
 何がすごいって動画編集アプリのスペックがすごいよね。そういうのを専門に仕事したこともないし言ってみりゃ僕は門外漢なわけで、その道のプロに言わせれば僕が使ってるアプリなんてオモチャみてーなもんなのかもしれないけど、でもすごい。小さいころTVで見てたような編集だって、やり方さえ学べばそんなに難しくない。それがベッドでゴロゴロしながら出来ちゃうんだから、多少説教臭くなったとしても「時代は変わったぞ」と言わざるを得ない。

 ものすごいスピードで世の中が便利になっていってるってことは確かなんだろう。

 猛スピードで時代がアップデートされていくから、こっちはそれについていくだけでも精一杯。昨日の不可能が明日には可能になってるような時代に生きて、自分の考え方をアップデートさせる意味での「ソフト」のアップデートもそりゃ大変だが、デバイスなんとかだの、バージョンなんちゃらといった「ハード」のアップデートも出てくるよね(バージョンはソフトのアップデートに当たるのか?不勉強でごめんなさい)。
 常に時代の最先端と一致した状態で居続けるのって並大抵じゃない。卑近な例で恐縮だが、僕のラップトップに入っているiTunesはバージョンいくつだったかでそれ以降アップデートしていないので、iPhoneXに曲が入らん。月々¥1000くらいで聴き放題ダウンロードもし放題なら悪い話じゃないぞ、とアップルミュージックも契約したけど、何年もかけて集めたCDのコレクションが毎月たった¥1000の出費でほとんど手に入ってしまうことが少し虚しくもあった。CDなんて、安くても1000円以上はする。その1000円には夢や憧れや情熱が詰まっていて、タワレコに行く足取りもルンルンだったけど、アップルミュージックの1000円には利便性しか感じられず僕にとっては全く別物の1000円に感じられた。

 「iTunesアプデすりゃいいじゃん」と至極当然なことを思われた方もいるだろう。まさしく仰る通り。アプデしてないのは僕の「アプ”出”不精」が原因なだけなので、いつの日かアプデしたらそんな問題はさらっと片付くわけなんですけれども。

 ただ言いたいことは割とシンプルで、「使えなくなったらどうすんの」ってこと。いまやスマートデバイスは生活に欠かせないレベルにまで浸透してきたわけだけど、何らかの事情でそれらが使えなくなった場合、時代を逆戻りすることになる。外出先で携帯が壊れたとき。急病か何かの用事ですぐに実家に電話を掛けたいが携帯が使えない。公衆電話を探すだろうが、今の時代に電話ボックスを見つけることにまず苦労する。ようやく見つけたとしても、普段Apple payで支払い関係を済ませているこの例え話の主人公には現金の持ち合わせがない。当然テレカなんて持ってない(テレカってテレフォンカードのことね。公衆電話の通話料金に使えるプリペイドカードが昔はあったんだよ。景勝地のお土産の定番だったけど、そういや最近見なくなったな)。SuicaもPASMOも使えないよ。さぁ、困った!

 デジタル化、アーティフィシャル化によって便利になることもたくさん。実際に僕もその恩恵を受けているけど。物事を変化させるのは最終的にはアナログでしか不可能と思うので、公式を丸暗記して数学を解くような生き方では通用せず、物事の本質を意識して、忘れた公式を自力で思い出せるような生活をしていないと、何かあったときに何もできないんじゃ話にならない。それを社会やテクノロジーのせいにするのもいいけど、自分で努力せずハイテクに頼って便利な生活を送ることを選んだのは自分自身なのに、普段は我が物顔で使っておいてダメになったときだけそいつのせいにして責任転嫁ってのもひどい話じゃない?

 結局、人間社会からアナログを消すことはできない。世の中まだまだ泥臭いのよ。きっと。

追記
IGTVの動画編集には「Viva Video」というアプリを使ってます。ご参考まで!

Chira

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