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#4 君がラブレターに書く一言一句を吟味するように、ギタリストはそのフレーズを”どう弾くか”に頭を悩ませる

 ここのところ、近々リリースする予定のシングルの製作にかかりっきり。今はカップリングの製作段階で、本チャンRecの前にいろんなアレンジを試しているところ。デモ音源が出来上がっていて、それをどう味付けするか考えようっていうのがこの段階で、料理で言うなら具材も調理方法も決まったからあとは「どう煮るか」「どう焼くか」「どのフライパンを使うか」とかを吟味してるような感じかな。
 僕はバンドでというより一人でソロ活動をしてきた。もちろん、マネージャーをはじめサポートしてくれる人はたくさんいるから、チームとして活動してることには違いない。ただ、曲作りのスタート地点は常に自分自身でないといけないと思っている。自分の曲作りを人に任せてしまったら、Chiraとして活動する意味もないからね。
 音楽関係以外の知り合いからは驚かれることも多い。「曲を作っている」というだけで、それなりに音楽をやってる人、と認識される感じがする。音楽をやっていたって、オリジナルをやってない人からは同じような反応をされることもある。
 そんな人たちの反応を見ていると、皆、曲を作るということを重く考えすぎてるような気がするし、同時に、軽く考えすぎているようにも思う。

 というわけで今回は「君がラブレターに書く一言一句を吟味するように、ギタリストはそのフレーズを”どう弾くか”に頭を悩ませる」です。長いしクサいけど。

 偉そうに聞こえてしまったと思うので補足すると、曲が作られるのは一つの表現だということを前提にして欲しい。表現というのは、誰かに何かを伝えることであって、そういうコミュニケーションには誰でも日常的に接しているはずだ。それが単なる会話なのか、4分の曲なのか、一行の詩なのか。それだけのことなんだよね。
 だから、「曲を作れるなんてすごい」というのは「人と会話できるなんてすごい」と言ってるのと同じこと。曲を作っただけではゴールではなくて、伝えたい想いが届くかどうかは全く別の話だから。
 人に想いを伝えるというのは並大抵のことではない。いい線いくことはあっても、100%わかりあうなんてことは不可能だと思う。それが他愛ない会話であっても、ロック歌手のシャウトであっても。

 そんな意味で、曲作りを重く考えすぎていると思うし、軽く考えすぎているとも思うんだよね。「オリジナルなんて無理...」というビギナーには、Cコードに乗せて「君が〜好きだ〜世界一〜愛してる〜」ってとりあえず歌ってみてほしい。デタラメでもいいから。逆に「歌詞なんてどうでもいい、エモさで勝負だ」という姿勢のインディーズバンドがいるとしたら、歌詞なんてどうでもいいのになんで歌モノやってんの?って聞いてみたい。

 そんなことを考えつつ、伴奏のギターをどれにするかあれこれ悩むChiraでした。

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