ホステルのすすめ 低予算旅行の救世主?! #4

 ホテルに泊まったことが無い人から、数回はホテルに泊まったことがあるよという人向けに、海外旅行のホテル宿泊について書きます。このページではホテルの中でも、特にホステルという主に学生や低予算で旅行する人がよく使う、共同宿泊型のホステルについて紹介をします。
 海外旅行では移動費と宿泊費が予算の過半を占めるわけだけど、ホステルを利用すると宿泊費を大幅に抑えられるので、、円安で海外旅行に踏み出せないという人には是非検討して欲しい


はじめに

 ホステルは、若い一人旅バックパッカーに最も人気のある宿泊施設の一つです。通常、ホステルは他の旅行者と一緒にドミトリー(相部屋)に安く泊まることになり、トイレ・バスルームとキッチンは共用です。ホステルは世界中で非常に一般的なホテルの形態ですが(特に北米以外)、初めてホステルに泊まることに不安を感じる旅行者もいると思います。
 外国で相部屋ってなんだか違和感や大丈夫なのって感情を持つことは普通のことなので、このガイド/が、それを乗り越える助けになればと思っています。

なぜホステルを選ぶのか?

 まず第一に安いからですが、他の旅行者と出会う最も簡単な方法でもあります。海外旅行をするときに、もしも新しい友達が出来たら素敵だなって思っている人は、予算関係なく、ホステルを選択するのが一番の出会いのきっかけになると思います。
 良いホステルには談話室がありそこで話をしたりお酒を飲んだりしてます。もっといい、最高なホステルの場合には相部屋での食事会や、旅行先を一緒に回るなどの社交イベントがあります。一人旅する場合には、社交的なホステルに滞在することで他の旅行者と知り合うのが断然おすすめです。旅行先で知り合って、一緒に旅行する友達を世界中で作れたら、素敵やん?
 もし、出会いはそんなに重視していないよって人でも、長期間の海外旅行は寂しくてメンタル不調の原因になるケースもあるから、人をそばで感じるホステルに、少しの間滞在するというのも、旅行中、健康に過ごすためにもありだと思う。

ホステルって知らない人と相部屋?

 一般的にはそうです。ホステルによっては個室を提供しているところもあり、プライバシーを保ちつつ、気が向いたときに他の旅行者と交流できるという、両方の長所を美味しいところを享受するところもあるけど、その場合の個室料金はドミトリーよりもかなり割高で、安ホテルの部屋と同等(あるいはそれ以上)であることがほとんどです。
 ほとんどの場合、利用者は礼儀正しく、ホステルのルールやマナーを守っていますので、思っているより簡単に慣れるます。あと、主に学生と書いていますが、低予算の旅行者や、発展途上国のビジネスマンなど色んな背景・人種の人がいるのでそんなに心配することは無いと思います。ただ、耳栓とアイマスク、鞄に取り付けるワイヤーや、貴重品箱をロックする南京錠は忘れずに持って行ってください。睡眠問題と貴重品の盗難がホステルで直面する主問題なので

安全ですか?盗難から身を守るには?

 ホステルでは盗難はそれほど多くなく、ほとんどの人が自分のものは放っておくというバックパッカーらしさを全開にしています。とはいえ、ガジェットや財布やパスポートなど、盗難に遭うと大変なので、貴重品は置きっぱなしにするのは避けるべきです。ほとんどのホステルでは貴重品をいれるボックスに鍵をかけることができますが、自分で南京錠を用意しなければならない場合もあります(またはフロントで購入することもできます)。
 僕は、シャワールームにバックパックごと持っていきます。もしシャワールームが小さく、バックを持って行けない場合は、パソコン類やパスポート類が入ったものは防水のケースに入れて持っていくと安心です。(くれぐれもぬらさないように。防水バッグをさらに透明ゴム袋でラップしておくと、シャワールームにつるしていても安心。)

 ホステルの予約はHostelWorldHostelzようなサイトを使って行いますが、その際にロッカーなどの安全機能をフィルタリングしたり、他の旅行者が残したセキュリティに関する評価を見たり、過去のレビューに目を通したりすることができます。
また、体が大きい男性の場合は予約段階で2段ベッドの下の方を確保することをお忘れ無く。旅行時にそのようなオプションが無ければ、個別にメールしてそのようにしてもらわないと、当日ちゃちな脚立で四苦八苦することになります。

女性がホステルに泊まるのは安全ですか?

女性がホステルに泊まることは問題なく、安全です。多くのホステルが女性専用のドミトリー(相部屋)を提供していますが、男女混合のドミトリーでも、周りの人の多さを考えれば、あなたが暴力の標的になる可能性は低いでしょう。(でも着替えの場面など男女混合だと恥ずかしいと思うので、僕は女性は女性ドミトリーを取った方がいいと思います。男女混合ドミトリーの場合は、普通に男性の目の前で下着で着替えすることになります。)
 同じドミトリーで他の女性が寝ていて、あなたを不快にさせるような人と2人きりにならないように、少し大きめのドミトリー(4ベッド未満より6ベッド以上など)を予約する価値があるかもしれません。反面、大部屋になるほど騒がしかったり、リスクは高まるので、小さい部屋を取ることもありかもしれない。ここら辺は個人の好き嫌いなので自分にあったものを選択すればいいと思う。
 ともかく、もし誰かがあなたを不快にさせるようであれば、ホステルのスタッフに頼んで別の部屋に移ってもらっても全く問題ありません。

ホステルにはどんな設備がありますか?

 これは非常にまちまちですが、HostelWorldHostelzのようなサイトでいつでも特徴や料金をチェックできます。ホステルには、安いベッドとシャワーとトイレだけの素朴なものから、高品質のベッドと個別のポッド/カーテン、宿泊者を対象としたイベント、バー、食事、ツアーなどを備えた最高級の宿泊施設まであります。屋上プールやサウナのような豪華な設備を提供しているところもあるみたいです。
 ほとんどのホステルでは、調理や保存ができるキッチンがあります。キッチンには通常、基本的な調理用品(鍋、フライパン、カトラリー、皿)が用意されていますが、基本的な調味料やスパイス(食用油、塩、コショウなど)があるかどうかはホステルによります。他の旅行者が置いていったものを置いてある「フリーフード」の棚があるところもあり、運が良ければ残り物だけでまともな食事ができるかもしれませんね。でも、安全を考えて、長期間滞在する場合は、近くのスーパーで買い出しに行くのがいいのかな?
 実際には料理をしている人はあんまりいないので、もし料理が好きな人は少し多めに作っておいて、声を掛けられたら少しシェアするみたいなことをすると話す機会、友達作りの機会になると思いますよ。

 ほとんどのホステルには貴重品を預けるロッカーがあります。また、スーツケースを受付に置かせてくれたり、置いておくスペースがあるので、到着が早すぎてきちんとチェックインできない(でも荷物は預けて街を散策したい)場合や、チェックアウトは必要だが街を出るのはその日の遅い時間になってしまう場合は、ほとんどのホステルで荷物を無料で預かってくれます。ただ、いつも受付の人が目を配っている時だけじゃないので、ワイヤーロック出来る場合はロックをしましょう。
 全体的に、ここ10年ほどの傾向として、ホステルはAirBnBとの競合を余儀なくされ、より質の高いアメニティを求めるようになっています。良いホステルは、例えば2010年よりもずっと見つけやすくなっており、多くのホステルが他との差別化を図るために社交的な側面を強化しているので、設備も見た目も昔と比較して向上しています。

パーティー・ホステル!

 パーティーホステルとは、その名の通りパーティーの雰囲気が評判のホステルです。このようなホステルには施設内にバーがあったり、イベントとしてのパブやバー巡りをしたり、社交的なイベントがたくさんあったりなどの傾向があり、ほとんどの宿泊客は外に出て楽しむことを目的としています。パーティーや出会いを求める人にとっては、パーティーホステルは天国です。
 一般にパーティーホステルは、自分たちがパーティーホステルであることを前面に出しているので、HostelWorldなどでホステルのプロフィールを読めば、どれがそういったホステルかは判別がつくようになっています。パーティーホステルは飲酒と社交イベントを強調し、そのレビューにもそれが反映されています。非パーティーユースホステルは、居心地の良さ、快適さなどを強調する傾向があります。非パーティホステルでも依然として非常に社交的であることが多いのですが、社交イベントの中心は飲酒やナイトライフではなくなる傾向があるので、パリピな人はパーティー・ホステルを選んでください。シャイな人は普通のホステルを選びましょう

ホステルの年齢制限について

 ホステルによっては年齢制限(35歳以上NGなど)を設けているところもあり、ホステルが「ユースホステル」と呼ばれるのはこのためです。しかし、ほとんどのホステルは年齢制限を設けておらず、高齢者がホステルに宿泊することも珍しくありません。30代、40代、あるいはそれ以上になってもホステルに泊まっても大丈夫です!みんな自分の旅で忙しいので、あなたを年齢を気にしたりはしません。
 ちなみに、僕はトルコのホステルで、コロンビアから来たリタイアして旅行を楽しんでいる夫婦に出会ったことがあります。コロンビアで弁護士をしていたそうで、現在は世界中を旅行していると話していました。
 とはいえ、ホステルは若い人たちを惹きつけ、彼らを主な顧客としてサービスを提供する傾向があります。パーティーシーンに興味のない年配の旅行者や、質の高い睡眠を重視するなら、パーティーホステル(上記参照)は避けた方がいいでしょうね。

良いホステルの探し方

 時間が経てば、良いホステルと悪いホステル、あるいはまあまあなホステルを見分ける感覚が養われると思います。そもそもホステルの何が好きで何が嫌いか、それは人によって違いますが、それも各自明確になってきます。しかし、ホステルを利用し始めたばかりの頃は、それを自分自身で見分けるのは難しいかもしれません。ここではホステル初心者向けに良いホステルの選び方について簡単に説明をしたいと思います。下記で上げる着眼点をホステルを探してみましょう。

 まず、予約する前に必ずホステルのレビューを見ましょう。過去の宿泊者の声は?ポジティブな点だけを見るのではなく、ネガティブな点にも注意を払いましょう。彼らが言う問題はあなたが我慢できるものですか?
 ホステルの写真はたいていHostelWorldやGoogleのレビューで見ることができます。ベッドは頑丈そうですか、それとも安っぽいですか?部屋には適度な広さがあるか、コンセントは十分か?部屋にロッカーはあるか?バスルームは清潔か?トイレはどうなっているか?ゲストがたむろできる共同スペースはありますか?キッチンはあるか?受付は年中無休で営業しているか

 ホステルの場所を街の地図で見てください。公共交通機関(鉄道駅、バス停、地下鉄駅)に近いですか?市内の到着地点からホステルまでどれくらい簡単に行けますか?行きたい場所に簡単にアクセスできそうですか?レビューで他の旅行者はロケーションについてどう言っていますか?安全な地域ですか?
 そのホステルは社交イベントやツアーを手配していますか?朝食は無料か?ベッドに個別のカーテンや照明、コンセントはあるか?(ホステルから次の旅行地に移動するとき、特に移動が早朝・深夜になる場合、送迎のタクシーを呼んでくれるかは大事ですよ)
 最終的には、ホステルを比較して、あなたにとって最も重要な特徴を選ぶ必要があります。ただし、基本的なこととして、ロッカー、質の良いベッド、中心地/安全な場所、共同スペース、キッチン、適度に清潔なホステルなどを選ぶことをお勧めします。

安い/低評価のホステルに泊まって後悔しないか?

 質の高いホステルと低いホステルには大きな差がありますが、結局のところ、寝るためのベッドと屋根があればいいのであれば、清潔で安全であればどんなホステルでもいいのです。自分が何をもてめているかに左右されますので。そこは丁寧に自問自答しましょう。
 治安の悪い地区、怪しい客層、清潔さの欠如、安っぽいベッドなど、本当に大雑把なホステルもありますが、たいていは口コミで見分けることができます。繰り返しますが、口コミは必ず読んでください。

南京虫・トコジラミについて?

 南京虫については昔からいましたが、騒がれるようになったのはコロナ禍以降が多いですね。トコジラミについては日本人が一般に思い浮かべるビジネスホテルのようなホテルであっても起きています。ホステルはもちろん、その他の安宿やAirBnBにはそれ以上に南京虫のリスクがあることも知っておくべきでしょう。
 南京虫については、事前にベッドやシーツの四隅を点検し、トコジラミの痕跡や卵を探すことができます。トコジラミの基本的な知識をネットで検索して身につけましょう。
以下のポイントで情報収集をすると良いと思います。

  • トコジラミの姿を知る

  • トコジラミの卵がどのように見えるかを知る

  • トコジラミを見分ける方法

  • トコジラミ刺されと他の虫刺されの見分け方

 もしトコジラミに遭遇した場合は、すぐにホステルのスタッフに連絡し、最低でもベッドを、できれば部屋を移動してもらいましょう。衣類やトコジラミを媒介する可能性のあるものはすべて乾燥機に入れ、強で乾燥させてください。
 南京虫はダニと違ってジャンプが出来ないので、荷物を床・ベッドに置かないようにしたいものです。また、ホステルでは実施困難ですが、南京虫は夜行性なので、一人部屋の安宿の場合は明かりを消さないで、ずっとライトを付けっぱなしにして、自分はアイマスクをするという対策をしましょう。また、ベッドに銀色のエマージェンシシートを敷いておくと、ベッドから人間側に移れないので、ベッドには使い捨てのエマージェンシシートを敷いておくのは有効でしょう。

ホステルのルールとマナーは何ですか?

 ホステルのルールとマナーには、暗黙の社会的規範がほとんど含まれています。複雑なものではなく、同室の他の旅行者を思いやることがすべてです。基本的には、「嫌な奴になるな」ということです。
ホステルのエチケットは経験を積めばすぐに身につくものですが、手始めに具体的な「やるべきこと」と「やってはいけないこと」をいくつか挙げてみましょう:

  • 他の人がすでに寝ている深夜に帰る場合は、メインルームの電気はつけないでください。どうしても必要な場合は、携帯電話や他の小さな光源(懐中電灯など)を使って移動しましょう。

  • 早朝に出発する必要がある場合は、前の晩に荷物をまとめておくと、最小限の手間で出発でき、ルームメイトへの迷惑も最小限に抑えらます。

  • 深夜や早朝に出入りする際は、騒音を最小限に抑える努力をしましょう。ホステルに公式の静かにしなければならない時間帯がある場合は、それを守りましょう。

  • 朝、大音量のアラームを何度もスヌーズしてはいけない。電話を鳴らす代わりにもスマートウォッチで振動を使って起こしてくれる機能があるので、そういったものを使いましょう。

  • ルームメイトと話す必要はありませんが、ドミトリーに入ったら「こんにちは」くらいは挨拶するのが礼儀です。

  • 夜、同じ部屋の人たちが眠ろうとしているとき、携帯電話やコンピューターで音声を再生するときはヘッドホンを使い、談話室でスカイプやズーム、フェイスタイムをする。

  • 他の人がつまずくような場所に荷物を置かないこと。

  • 使用したキッチンの表面や食器は、使用後すぐにきれいにする。

いびきがうるさい場合は?

 中程度のいびきはホステル生活では普通のことで、経験豊富なホステル利用者なら耳栓を持参することを知っているでしょう。しかし、自分が非常に大きないびきをかくことがすでに分かっていて、それを以前指摘されたことがある場合は、個室を予約するのが礼儀です。値段は高くなるが、寝不足でイライラしている旅行者でいっぱいの部屋で目覚めることを避けられますよ。
 いびきがうるさいとわかっていながらドミトリーに入る場合は、ルームメイトに親切にし、いびきをかいて起こしてしまったら前もって謝りましょう。

何を持っていけばいいですか?

 耳栓を持参すること。同じ部屋を利用する他の人がいびきを書かなくても、個室と比較して人の出入りや道路、廊下などの騒音は避けられないものです。耳栓があれば、相部屋での睡眠が大幅に改善されます。あと、アイマスクも忘れずに。
 多くのホステルでは空のロッカーを提供しているため、自分の南京錠とワイヤーロックを持参することをお奨めします。
多くのホステルではタオルを用意してくれるので(自動的に渡されない場合はいつでもリクエストできる)、旅の期間や宿泊するホステルの質によっては必ずしもタオルを持参する必要はない。とはいえ、念のためコンパクトな旅行用タオル(速乾性のある、たたんだときにコンパクトなモノ)を持参するのは良いアイデアかもしれない。
 一部のホステル、特に質の良いホステルでは、ヘアードライヤーのようなホテルスタイルのエクストラサービスを提供している(または頼めばフロントで用意してくれる)ところもあるが、必ずしもそうとは限らない。なので、女性の場合は折りたたみのヘアードライヤーを持参するとか、アエニティを自分で持っていくことを忘れずに。
 ホステルのシャワーではビーチサンダルがよく勧められるが、これは厳密には必需品ではないです。かつてはホステルでシーツや寝袋の持参を求められることも珍しくありませんでしたが、今はそこまでの難ありホステルは少ないです。よほど特殊な状況(高山の山小屋、後進国に泊まるなど)を除けば、自分で寝具を用意することを求められることはありません。
 あと、個室と違って下着でうろつけないので、部屋着と室内履きも必要ですね。

隠し料金はありますか?

 良いホステルは関連するすべての料金について前もって説明してくれますが、受付で以下のような細かい追加料金を請求することも珍しくありません:

  • 観光税またはリゾート税(チェックインの時に一律で求められる。嫌な顔をしないで。日本でも大阪市ではホテル滞在の時に求められるし、オーバーツーリズム対策で必要だから。

  • デポジット(シーツや鍵の。チェックアウト時に返却される。引換券をなくさないで)

  • タオル、ロッカー、南京錠のレンタル料金

  • リネンレンタル(最近はあまり見かけなくなったが、今でも時々ある)

 このような料金は、予期していないと煩わしいものですが、通常は非常に少額です。繰り返しますが、良いホステルなら事前に警告してくれますが、ホステルの受付で「ベッドリネン代」として2、3ユーロ払うように言われてもショックを受けないようにしてください。

未成年でもホステルに泊まれますか?

 到着前に各ホステルに確認してください。多くのホステルは、宿泊者全員が18歳以上であることを条件としているか、保護者の監督下か、保護者の明確な同意がある場合にのみ未成年者を受け入れています。しかし、必ずしもそうとは限りません。念のため事前にホステルに問い合わせてください。

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