エルデンリングの期待と不安

フロムソフトウェアの最新作「ELDEN RING(エルデンリング)」のネットワークテストが始まった。
当初は来年一月に発売するものだったのが延期して二月に。
この延期、フロムソフトウェアとしてはしばらくなかった記憶がある。
一番近いものでも10年前の「ダークソウル」だった覚えがあり、そしてあまり知られていないように見えるが、2011年のシリーズの記念すべき一作目であるダークソウルという作品は、発売当初は商品として危ういものであった

なにがあったかと言うと、
目玉の一つであった非同期型の緩い繋がりを誇示していたオンラインシステムにも関わらず、オンライン状態にすると高頻度でフリーズを起こすといったものから、
NPCが突然消えてしまい進行不可能になってしまう致命的なものなど、色々な不具合が多く存在していた。
その大半は結果的にアップデートで改善されたが、実はこの改善策が色々と心配になるものであって、
オンライン要素として「誓約」と呼ばれるゲーム内に存在する派閥にプレイヤーが参加することで、同じ誓約を結んでいる他プレイヤーと間接的な繋がりが出来るというシステムが存在しており、
そのうちのひとつ「共鳴」と呼ばれるシステムが、最終アップデート後も正式な状態で実装されずに終わっている
それは結果としてリマスター版でも実装されることなかった

「共鳴」はその場で「奇跡」という魔法のようなものを使うと、他のプレイヤーの世界に奇跡を使用した場所に丸い光の輪が浮かび上がる。
その上で奇跡を使用すると、通常よりも高い効果を発揮するようになるという、オンラインならではのシステム。
これが原因でフリーズの他、諸々の不具合の原因であったかどうかは不明だが、少なくともいくつものアップデートの末、この共鳴システムは最終的に固定化された場所でのみ出現するものになり、共鳴のオンライン機能そのものが削除された
(確認できる限りでは、地下墓地の呪術師と弓を持った骸骨がいる狭い通路にある)


昔から慣れ親しんだフロムソフトウェアファンの自分としては、昨今の鰻登りの評価に(何故かはわからないが)内心ハラハラしている。
2009年のデモンズソウル以降、ブランドとしての価値が徐々に高まっていき、しかも2011年には上記にあるような大失敗をACVと同時に引き起こしてしまったという過去がありながら、今まさに更なる高みへ行こうとする、かつてない規模の作品を打ち出そうとしている。

今回の延期、10年前の繰り返しにならないよう祈りながら、Twitterのミュートキーワードに入力して二月を楽しみに待っている。

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