五臓の「肝」おさらい

春の土用が終わると「立夏」(りっか)です。
土用とは、立夏・立秋・立冬・立春の前18日間のことです。
ここで、春のキーワードを持つ「肝」のおさらいをしておきます。

〇肝は疏泄(そせつ)を主る(つかさどる)
疏泄とは・・・全身の気を巡らせること。
肝の気が正常に巡っていると、精神状態も安定しています。滞ると情緒が不安定に、上がってしまうとイライラします。
春は、ゆったりすごすというのはこのためです!(^^)!
食べ物の消化も助けます。

〇肝は血(けつ)を蔵す(ぞうす)
肝は「蔵血」(ぞうけつ)の役割があります。
活動している時には、「血」(けつ)を全身に巡らせ、休んでいる時には肝へ貯めておきます。
肝に貯まっている「血」が不足してくると、筋肉のけいれん、しびれ、目の疲れ、思考力の低下、などがみられます。
目のぴくぴくは、こむらがえり、などは肝の血が不足しているための症状の場合があるのです。
更に、「女性の先天は肝」といわれ、月経・妊娠・出産などに大きくかかわっているといえます。

〇肝は筋(すじ)を主る(つかさどる)

肝は、筋に栄養を与えて、人の四肢(手足)や関節運動を支えています。
イライラすると「青筋が立つ」なんて言いますね。足のつり、首の寝違え、なども筋つながりでしょうか。

〇肝は目に開竅(かいきょう)する
肝血は、目に栄養を与えて、物を見たり色を見分けたりする力を養ってくれます。
肝血が足りなくなると、視力低下、目の乾燥、目の疲れ、などが起こると考えます。
目で見ることができるのは、「肝血」のおかげなのですね。大切にしなければいけません。寝る前のスマホは良くないことが分かります。

〇華(はな)は爪に現れる
肝の不調は「爪」に現れるといわれます。
爪が割れる、でこぼこする、すじがはいっている、ツヤがない、などの症状です。
西洋医学でいう「貧血」の症状と似ています!

「肝」のイメージはできましたか?特に女性にはとても大切な「肝」です。若いころから、肝をいたわってあげると生理痛や生理不順などにも良い効果があり、更年期にも穏やかに過ごすことができるのかもしれません。
もちろん、養生はいつから始めても遅くはないと思っています。
続けることが大切です(^^)