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マドモアゼル・フィフィ/牧麗子(視聴リンクあり)

デビュー・シングルである1969年発売「夕焼けは知らない」B面に収録。この方は割とフォークっぽい曲など静かな曲が多いイメージがありますが、和モノDJの間での人気を不動のものにしたのはなんといってもこの曲の存在が大きいでしょう。

オープニングのコーラスから、もうキラー・チューンっぷりが溢れています。その後はもうDJユースのために作られたかのようなリズムに乗って、とにかくグルーヴィーとしか言いようのない演奏。Bメロでリズムが変わって少しズッコケますがなんのその、また戻る時のフックがいいアクセントになってるんですよねぇ…。

「マドモアゼル」と冠していることからもやはりフレンチ・ポップスを意識しているのでしょう。「ボンボン・キャラメル食べながら」という歌詞はフランス・ギャル「アニーとボンボン」からの拝借かもしれませんが、ボンボンとは棒付きキャンディのことを指すのでボンボン・キャラメルってのはなんなんだろうか…(棒付きのキャラメルというのがあったのかもしれませんが)。

なんだか少し、架空の「マドモアゼル・フィフィ」というアニメの主題歌のようにも聴こえます。コンセプトは中村晃子「私はマジョリーナ」と似ていますが、曲のクオリティはやはりこちらが上でしょう(マジョリーナも個人的には大好き)。

牧麗子は→牧れい子→牧れい、とこの時代にはよく見られた出世魚のように改名していった歌手の一人ですが(歌手デビュー前の女優時代にはまた別名あり)、そのキャリアを通してもこの曲が最高峰であり、それどころか個人的には和モノ最高峰の一つにも数えていい名曲ではないかと思います。

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