空っぽの空港
近くに用があったので、羽田空港まで行ってみました。
国際線がどれくらい復活してるのかと興味もあったので、迷わず国際線ターミナルへ。
夜のニュースでは、海外へ出かける人の様子も紹介され、海外フライトが昨年より数倍回復と、さぞ持ち直したように思える伝え方をしていました。
でも、実態はチェックインカウンターの2/3はクローズド、セキュリティの列も皆無、よく利用していた時の空港とは全く違う空間で、何となく時間もゆっくり動いている感じでした。
その静けさを強調するように閑散とした空港に、ケージに入れられて不安がる犬の鳴き声が響き渡っていました。
レストランや土産屋の並ぶ、日本橋を模した2階エリアも開いてある店は数軒で、まるでゴーストタウン化した江戸の映画のセットの中にいるようでした。
利用者がいないわけですから当たり前なのですが、じゃあ、なぜ数軒は開けるのかとも思い、しばらくウロウロしていると、今まで利用した時には気づかなかったことがありました。
それも当たり前の事ですが、空港関係者があちこちでお茶したり食事したりして休憩しているのでした。
エアラインや空港施設のスタッフや清掃会社の制服を着た方々がベンチに座っていたり、お店を利用されていました。
確かに、空港周辺に飲食店があるわけでもなく、空港内のレストランがやっていなければ、コンビニか持参しか選択肢がなくなるわけですからね。
多くのインフラはたくさんの人が利用して成り立つ仕組みになっているので、利用者が少ない状況では、とんでもなく非効率なのだと思いました。
また、インフラを支える労働力の受け皿もとてつもなく大きいのだな、と。
これからのインフラデザインにおいては、max/minのシチュエーションでも持続できるフレキシブルさが重要なのかもしれませんね。
成田と羽田の違いもあるかもしれませんし、国際線と国内線の違いもあるかもしれません。
いずれにしても、単一機能化と大量オペレーションによるコスト抑制という発想は、既に時代遅れなのでしょうね。
融通が利く、答えが一つと考えない、そんなキーワードはこれからの時代の当たり前なのかもしれないと感じた雨の日のデイトリップでした。
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Chinpan S
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