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古今集巻第十七 雑歌上 924番

吉野のたきを見てよめる
承均法師
たがためにひきてさらせる布なれや世をへて見れどとる人もなき

吉野の滝を見て詠める
承均法師
誰が為に引きて晒せる布なれや世を経て見れど取る人もなき

吉野の滝を見て詠んだ歌
承均法師
誰の為に引いて晒している布なのか、時代を経てずっと見ているが取っていく人もいない

吉野の滝は、吉野川の宮滝と呼ばれる急流のこと。古くから離宮がある聖地です。
川の流れに波が立ってきらきら光るのを、日に当てて干している布がひらひら光ることに例えています。
人が取ることもできない、いつも変わらぬ美しい吉野を称えているのだと思います。
承均法師は、どういう人なのか良くわかりません。

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