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古今集巻第十三 恋歌三 667番

題しらず

とものり

したにのみこふればくるし玉のをのたえてみだれむ人なとがめそ

題知らず
紀友則
隠れて心でばかり恋するのは苦しいものだ、魂の緒が切れて心が乱れ恋が明らかになってしまうのを人はとがめないでほしい

玉の緒は、玉(宝石)を結んでおく短い紐で、根付のようなものです。意味が転じて、魂を体を繋いでおく短い紐のことも指します。短いものの例えで、玉の緒が絶える切れるというときは心が乱れてしまうことを意味します。玉の緒が切れて体から魂が離れ、生霊となって恋しい人に逢いに行く、憎い相手に恨みを晴らすなどとも考えられていたように思います。

#古今集 , #恋歌三 , #紀友則 , #玉の緒

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