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古今集 巻一 春歌上 29番
題しらず よみ人しらず
をちこちのたづきもしらぬ山なかにおぼつかなくもよぶこどりかな
あちらかこちらか頼りになるものも分からない山の中で、不安な声で呼子鳥(カッコウ)が鳴いている
「をちこち」: あちらこちら
「たづき」: 頼り、頼れるもの
「おぼつかなくもよぶ」:形容詞「おぼつかなし」の連用形+助詞「も」 + 動詞「よぶ」。
「よぶこどり」 : 呼子鳥、郭公、かっこう。「郭公」と書いて「ほととぎす」のことを指すこともあります。
「おぼつかなし」は、ぼんやりした、不安だ、不明確だ、などの意味。「おぼつく」ことの否定「なし」ではなく、「おぼ」(おぼろげの意の形容詞おほほし)+接尾辞「つか」(状態)+接尾辞「なし」(強調)。
山で迷う歌ですが、恋に迷う自分を表しているように思います。
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