題しらず
ふかやぶ
心をぞわりなきものと思ひぬる見るものからやこひしかるべき
題知らず
清原深養父
心とは道理に合わないものだと思ってしまう、このように逢っているのにまださらに恋しいのはどういうことだろうか
「わりなし」は「理(ことわり)なし」、道理に合わないこと、「ものから」は逆接の接続助詞で「〜なのに、〜ものの」の意味。
こうして逢えているのに重ねてまだ恋しく思うとは、わたしの心がおかしいのかもしれないね、と女性に向けて詠っています。
すこし理屈っぽい歌ですが、こういう面はひ孫の清少納言にも受け継がれているのかもしれません。
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