題しらず
よみ人しらず
かはづなくゐでの山吹ちりにけり花のさかりにあはましものを
この歌は、ある人のいはく、橘のきよともが歌なり
題しらず
よみ人しらず
河鹿が鳴く井手の川の山吹は散ってしまった、もっと早くに来て花が盛りの時に会えれば良かったのに
この歌はある人が言うには、橘清友の歌である
「ゐで」は「井手」で、今の京都南部の綴喜郡井手町。川は井手の玉川のことと思います。井手は橘氏の本拠地。
また橘清友は、奈良時代後期の人で、敏達天皇の後裔の葛城王(橘諸兄)の孫、橘奈良麻呂の子。
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