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古今集巻第十七 雑歌上 883番

題しらず
よみ人しらず
あかずして月の隠るる山もとはあなたおもてぞ恋しかりける

飽かずして月の隠るる山元はあなた面ぞ恋しかりける

まだ十分に満足していないのに、月が隠れてしまったここの山の麓にいると、あの向こう側のまだ月が見える山の面が、なんとも恋しく、行ってみたいものだ

「飽かず」は、飽きていない、つまり、まだ飽きるほどには見ていない、満足していないことです。
「あなたおもて」は、あちら側の山の面のことです。ここは月が隠れてしまったが、あちら側では月が見える、そこが良いなあ、という意味です。

#古今集 , #雑歌上 , #月 , #あなたおもて

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