見出し画像

古今集巻第八 離別歌 402番

題しらず

よみ人しらず

かきくらしことはふらなむ春雨にぬれぎぬきせて君をとどめむ

題しらず
よみ人しらず
あたりをかき暗して、同じことなら降ってほしい、春雨のせいにして君の出発をとどめられればなあ

 ひらがなばかりでわかりにくいですが「かき暗し、事は降らなむ春雨」です。「かき暗す」は、「急に空が暗くなる」こと、「事は」は、「同じことなら」の意味です。
 人のせいにする意味の「濡れ衣を着せる」という表現がこのころすでにあったようで、「辛いことがあって袖を濡らした(泣いた)衣を他人に着せて、自分が泣いたのではないと見せかける」という意味のようです。

#古今集 , #離別歌 , #春雨 , #濡れ衣



応援してやろうということで、お気持ちをいただければ嬉しいです。もっと勉強したり、調べたりする糧にしたいと思います。