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古今集巻第十二 恋歌二 595番

題しらず

とものり

しきたへの枕のしたに海はあれど人を見るめはおひずぞありける


題知らず
紀友則
敷布の枕の下に涙の海があるけれど、人を見る目も育まないし、海藻のみるめも生えてはこないようだ

「しきたへの」は「敷き妙の」で枕にかかる枕詞。寝る時に敷く布です。「見る目」は海藻の「海松布(みるめ)」との掛詞。
夜はあの人を想って涙を流し、枕の下には涙の海ができてしまう。そこに海藻も生えては来ないし、自分の人を見る目も育たない。つまり、あの人はとても冷たいと詠っています。

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