見出し画像

古今集巻第八 離別歌 369番

さだときのみこの家にて、ふぢはらのきよふがあふみのすけにまかりける時に、うまのはなむけしえる夜よめる

きのとしさだ

けふわかれあすはあふみとおもへども夜やふけぬらむ袖の露けき

貞辰親王の家で、藤原清生が近江の介になって赴任する時に、馬の鼻向けの送別の宴をした夜に詠んだ歌
紀利貞
今日は別れて明日は近江ですぐ会える身と思うけれど、夜は更けたのか袖が露で濡れてしめっぽい

 近江は都からすぐなので会おうと思えばすぐ会えるけれども、寂しい気持ちには変わらないのでしょう。
「あふみ」は近江と会う身の掛詞。袖が露で濡れると言うのは、涙で濡れているということです。
貞辰親王は「さだとき」親王。

#古今集 , #離別歌 , #あふみ , #近江 , #貞辰親王 , #藤原清生 , #紀利貞

応援してやろうということで、お気持ちをいただければ嬉しいです。もっと勉強したり、調べたりする糧にしたいと思います。