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古今集 巻第七 賀歌 359番

内侍のかみ(ないしのかみ)の、右大将藤原朝臣の四十(よそぢ)の賀しける時に、四季の絵かけるうしろの屛風にかきたりけるうた

めづらしきこゑならなくに郭公(ほととぎす)ここらの年をあかずもあるかな

尚侍の藤原満子が、兄の右大将藤原定国の四十の祝賀をした時に、四季の絵を描いた主役の後ろの屏風に書いた歌

紀友則
珍しい声ではないけれど、ほととぎすの声は今年も飽きずに聞けるものだ

 初夏の風景に鳥が飛んでいるところが描かれているのでしょう。夏が来たことを表す鳥は時鳥(ほととぎす、郭公、不如帰)で、ほかの人よりも早く時鳥が鳴くのを聞きたがります。鳴き声を聞けたら夏が来た、ほかの人より自分は季節を先取りしている、という感じです。そのために夜でも耳を澄まして待つようです。

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