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古今集巻第十七 雑歌上 929番
おなじたきをよめる
みつね
風ふけど所もさらぬ白雲はよをへておつる水にぞありける
同じ滝を詠める
躬恒
風吹けど所も去らぬ白雲は世を経て落つる水にぞありける
同じ滝を詠んだ歌
凡河内躬恒
風が吹くけれども場所が動かない白雲は、近くで見ると時を経て落ち続ける滝の水であった
同じ滝を詠んだというのは、928番の歌の「比叡の山なる音羽の滝」のことです。
遠くから見ると、山の中に動かない白雲があるが、近くまで行くと、それは昔から流れ落ちる音羽の滝であった、という歌。ふわふわと漂う雲ではなく、ずっと昔からここで落ち続けている厳格なものだと、印象が全く変わったことを詠んだものです。
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