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こもとこどものめも

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育児で気づいたこと、体験したこと、考えたことをまとめています。
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5歳の誕生日に、蟹クリームコロッケをつくりたかった。

「誕生日の日さ、夕飯なに食べたいー?」 11月半ばのある日、私はもうすぐ5歳になる次男のヨウに聞いてみた。ヨウは、間髪入れずにこう反応した。 「かにくりーむころっけ!!!」 えぇ意外。唐揚げとか、日常でよくつくる彼の大好物を言うと思った。 蟹クリームコロッケをたぶん最後につくったのは、今年の5月。夫の誕生日のとき。料理家のSHIORIさんのオンライン料理教室でつくりかたを習って以来、家族の誕生日やクリスマスなど、特別な日につくってきたメニューのひとつだ。 揚げたてを

5歳息子の保育参観で、母としての自信が湧いた。

「ママ、ほんとに、ほいくさんかんくるの?」 ヨウは半年くらい前からずっと、私が保育参観へ来る日を楽しみにしてくれていた。 保育参観は、1年の中でたった1度きり、保育園での息子の姿を見られる特別な機会だ。私はあえて、次男ヨウの5歳の誕生日の前日に、参観日を予約してあった。 もちろん私も楽しみだったけど、前後の仕事を調整し、当日はほぼ丸一日仕事を休まなければいけない。やるべきアレコレに追われる毎日の中で参加するのは、ちょっぴり大変なことでもあった。 それでも私は保育参観に

子ども心を教えてくれたスゴイ体操の先生

私には、7歳の長男と、5歳になったばかりの保育園に通う次男がいる。 noteにも何度か書いているけど、私は子育てが得意なほうじゃない。子どもにどんな言葉をかけたらいいか、どんなふうにすれば子どもがきちんと成長するのか、本当によくわからなくて日々悪戦苦闘している。(きっと世の中のママパパはみんな、そうかもしれないけれど) そんな中、保育のプロや、先輩ママの子どもへの接し方を見ると、「なるほど〜こうすればいいのか」と学べることが多い。先日の保育園の参観でも、私に大きな発見をく

6歳の息子と、私の夢が叶った、函館ふたり旅。

「ママとふたりで旅行に行かない?どこ行きたい?」 「いく!はこだていきたい!」 6歳の長男、モリが保育園を卒園し、小学校の入学式がはじまるまでの数日間。 それまで慌ただしかった私に、ちょうど少しだけ余裕ができるタイミングがありました。 生後5ヶ月からモリを保育園に入れて働いていた私は、小さかった息子と長い時間過ごしてこなかったことがずっと、気がかりでした。 もう保育園児のモリは終わってしまうんだ。 今の6歳のモリとたっぷり時間をとって、いっしょに過ごしたいなぁ。 そ

6歳息子のことばに、胸がずきゅんとした話。

「菜の花が、ざっぷんと咲いてるよ」 保育園へと送る途中の道ばたで。 元気よく咲く菜の花を見ながら、6歳の息子モリはそう言いました。私も、たまたまそこにいた義母も、ふたりして思わず笑ってしまいました。 「『ざっぷん』ってはじめて聞いたよ。それいいねぇ」 モリによれば、波がざっぷんと押し寄せるように、たくさん咲いているようすを言いたかったのだそう。たしかに道からせり出して、花や茎を上に横にと勢いよく伸ばしながら咲く菜の花は、波のようにも見えました。 私だったら同じことを言

「クソガキ」と言ってしまった私に、息子がくれたもの。

遅めの夏休み。私たち家族が行ったのは、沖縄県の石垣島です。 離島から水牛に乗り、べつの島へ散策するツアーに参加しました。事件はそこで起こりました。 こんがり日に焼けたベテランの男性ガイドさんが、水牛をあやつりながら、私たちに説明してくれます。 「この水牛は、1日に4回運行していますよ。台風や雨の時は運行できないんでね、みなさんラッキーです。運行できるかどうかは、水の高さで決まります。ほら、あの岩の印を見て。赤い線がちゃんと見えるでしょう。だから運行できるんですよ〜」 ガ

保育園が休園!14日間を乗り切った「ワンオペ育児×在宅勤務」のタイムスケジュール

今日でようやく、14日間の保育園の休園期間が終わりました。 幸いなことに、我が家はみんな、風邪もひかずに健康。 それでも、元気のあり余る3歳と5歳の息子ふたりと、1日中まるまる過ごすこと。その上、仕事までこなさなくてはならないこと。平日の日中は夫は会社へ行くので、ほぼワンオペです。ああ、大変でした…。 私はフリーランスではありますが、締め切りは毎日怒涛のように押し寄せます。クライアントに「休園なので、あと数日待ってください」というのは絶対無理。フリーだからこそ、仕事がな

家族で見守る「セミの羽化」は、真夏の花火大会に似てた

花火大会やお祭りが中止になって、ちょっぴり寂しい夏をすごしているかたも多いのでは? 我が家もそう。本当だったらお祭りが開催されていたはずの金曜夜。数年前までは友達と集まって、子供には浴衣を着せて、盛りあがっていたはずなのに・・・。 いつものように夕飯の支度をしていた19時ころ。突然、スマホが鳴りました。 画面に表示されていた電話の主は、近くに住む高校の同級生。 わあ、どうしたんだろう?料理をつくる手をとめて、あわてて出てみると。 「セミの幼虫をたくさんつかまえたんだけ

5歳が、3歳をお風呂に入れた日。

3歳の次男は、お風呂が大嫌い。 いや、正確には、ママと入るお風呂が大嫌い。 夫が家にいる時は極力、次男のヨウをお風呂に入れるのは、夫の役目。私が入れようとするものなら、 「シャワーしたくないーーー」 「かみ、あらわないでーーーー」 「ままやだーーぱぱにあいたいーーーー」 この世の終わりかと思うほどに、発狂。そして目からは、それこそシャワーのように、涙がとめどなく流れます。 「だいじょうぶだよ、すぐ終わるから!」 私はヨウと、そして自分自身に言い聞かせるように、言葉を

独身がうらやましかった私が、育児が楽しくなった理由。

先日ふと、去年書いた記事を読み返してみました。 読んでびっくり、私ってこんなこと考えてたんだなと思い、たった1年前なのに自分の心境の変化に驚きました。 これを書いた当時、私は正直なところ、育児が辛かったんです。 「子供がいると幸せ」という人が多いけれど、私には、独身の人のほうがずっとうらやましくて。 私だって、好きなことに思う存分時間を使いたい。好きなところで好きな友達と遊び、好きなだけ仕事をして、好きなものを食べながら好きなものを飲みたい。 感染症の真っ最中で外食や

「ママ嫌い」という3歳息子と、義母の告白で、わたしが変わった。

「ママきらい!あっちいって」 3歳の息子ヨウはお風呂から出るなり、タオルを横に広げて待ちかまえる私にむかって、そう言いました。 私はそれでも急いで、濡れたからだのヨウをふこうとしました。ヨウは泣きながら「ママきらい」を繰り返すばかり。 いつも3歳のヨウをお風呂に入れるのは、夫の役割。ヨウは私がお風呂にいれようとすると、この世の終わりかと思うほどに泣きわめきます。 まさかタオルで拭くことも拒否されるとは・・ でも着替えないわけにはいきません。 あわてて下着だけでも着さ

30代後半の夫が、天使に見えた日。

「明日からお弁当をご用意ください」 保育園から、さらっと書かれた衝撃のメールが来たのは、仕事中。火曜日の午後3時のことでした。 調理に関わる職員さんが、濃厚接触者になってしまったとのこと。 えええええええ!明日から、お、お弁当‥!? 息子たちの保育園では、毎日手作りの給食がでます。メニューもいろいろ変わり、おいしくて栄養たっぷり。私は3食分の1は、その給食に頼りきりでした。 しかし明日からは、お弁当。ただでさえ忙しい朝に、しかも2人分!献立を考えて、栄養とか、いろど

「宝物はなあに?」5歳息子の答えに、胸がじーんとした話。

仕事も、夜ご飯のしたくも片付けも、お風呂も、絵本読みも。ぜーんぶ終わらせた夜9時ころ。 あったかいふかふかのお布団にくるまる時間は、私にとっていちばん幸せな時間です。 やるべきことをすべて終わらせた安堵感に浸りながら、5歳と3歳の息子ふたりと”いちゃいちゃ”できる唯一の時間だからです。 私がひとたび枕に頭をつけるなり、息子ふたりはその隣をめがけて、飛びこむようにやってきます。 人気ポジションは、私の右隣。左は窓があるせいか、「鬼がやってくる」と言ってなぜか不人気です。

「子どもが泣くことを特別視してない?」保育園の先生の言葉にハッとした。

「お母さん、もしかして子どもが泣くことを、特別扱いしていませんか?」 4歳息子の保育園の担任の先生のひとことに、私はギクッとしました。たしかに私は息子が泣くと、いち早く泣きやませようと、あの手この手の手段をつかっていたからです。 4歳の長男、モリが「保育園に行きたくない」と毎朝泣くようになり、ずっと悩んでいた私。担任の男の先生が「ちょっと面談しましょうか?」と声をかけてくれました。 モリは保育園の玄関に到着するやいなや、 「ママぁ今日ははやくお迎えにきてぇ・・・」