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管理者の心得(2)

企業の管理者に必要な心得は、そう多くはありません。

二番目として、

管理者は、​気配り、目配り、耳配り 

気配り、目配りは見える範囲を把握することで、耳配りと言うのは目に見えない範囲を把握することになります。 これは原因や要因を追究するときにも必要な技術の一つです。 

気配りは、管理者にとって重要な心得の一つです。 気配りが出来ない管理者はいないと思いますが、その重要性に気が付かないことは多々あると思います。 難しい言葉で説明するより、例をあげてみたいと思います。 

自分が部下だった時、上司の一言がとても心に響いたことがありました。 失敗して、会社に大きな損害を出した時です。 上司の一言、「よくこの損害で納めた。よくやった。」 叱咤されても仕方がない状況で、よくやったと言われた時には、涙が出そうになりました。 そして次からは同じような失敗はするまいと心に誓い、実際にその後はそのような失敗はしなくなりました。 この時は、失敗のフォローもこの上司ががしてくれて、損害を最小限になるように尽力してくれた上に、この言葉です。 このような心配りが出来る上司になりたいとも、思いました。 

気配りひとつで、言い方ひとつで、その後の失敗を根絶できます。 この時、上司が叱咤し、何をやっているんだ的なことを言われた場合、たぶんその後も同じような失敗を繰り返したと思います。 つまり、管理者は気配りとは何ぞやと理解したうえで、リーダーシップを発揮すれば、おのずと部下はついてきます。 上司の背中をみて、このような上司になりたいと思うようになります。 

また、目配りと言う心得も出来てほしい心得になります。 具体的な技術としては、すて目をきかすと言う事になります。 すて目をきかすと言うのは建築業界でよく使う言葉で、日常作業などをしていて、目の隅に写った物事を心にとめて、覚えておく言う技術です。 これは顧客に伺ったときや、協力会社に出かけたときにとても役に立ちます。 

例えば、顧客とか協力会社に伺ったときに、どの様な花の鉢植えがきれいにおいてあるとか、どの様な絵画が飾ってあるかで、オーナーの趣味とかが理解で来ますし、企業の余力が見えてきます。 また、工場などの標語が陳腐化しているかどうかで、管理体制の状態が見え、標語の内容で、不良削減、歩留まり向上など、何に困っているのかが、見えてきます。 社内報などが掲示してあると、その企業が何を始めたのかなど、新しい装置の導入など、その企業の方向性も見えてきます。 ほんの五分歩いただけで、このような情報が入手できる「すて目をきかす」と言う技術は管理者にとって重要な技術になります。 

耳配りと言うのは、目配りの発展形の技術になります。 実際に目で見なくても、色々な人からの情報をうわさ話などとして心に留めておき、その後、事実かどうか確認をすることで、離れた場所や、自分が参加していない物事にも精通すると言う技術になります。 すて目をきかすことが出来る管理者ならば、それほど難しい技術ではありません。 ただ、確認に手間がかかると言うだけです。 

以上、管理者としての心得の二番目は、

管理者は気配り、目配り、耳配り。

を実行して、より良い管理者になりましょう。

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