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どうして語学を学ぶのか

英語を学ぶ人はたくさんいる。ちびっこ、学生、社会人、ご年配の方。もちろん私だって。学ぶ理由もきっと人それぞれ。
でも、どうして英語なのか。
日本以外の世界にアクセスするための言語として、一番なじみがあって効率的なのは英語だと思う。英語を話す人は世界におよそ15億人いる。英語を使うことで広がる世界は圧倒的に大きい。

でも、私がいま学んでいるのはロシア語。学び始めてもう5年がたつ。
特にロシア語に関心があったわけではなく、必要に迫られて学び始めたのが、いまも細く続いているという感じ。
毎日ロシア語を話したり聞いたりする環境からは遠ざかったので、会話力は落ちたけれど、読解力や作文能力は少しずつ向上している。ロシア語を習得した先に目指しているものは特にないけれど、ロシア語を続けて得られた喜びは、自分の中の新しい扉が開いたことにある。
いままでは日本の外の情報を得ようとすると、ほとんどが英語経由で、日本語の外の世界はすべて英語で成立しているような感覚があったのだけれど、当然のことながら、それは誤解で、様々な言葉が交わされる大小の世界が無数に広がっていることに私は気が付いた。
私がロシア語で得ている情報はわずかだが、これまで知らなかったロシア語圏の世界を知ることができて、私はとても嬉しいし、これからも細く長く知り続けたいと思っている。

ただ一つ残念なことは、マイナー言語(ロシア語もここに入るのだろうか)を学んでいることが特別なこと、珍しいことと思われることだ。
ロシア語を学んでいるというと驚かれるし、ときどき「何でロシア語なんですか?(ロシア語を学ぶ意味は?)」という質問を受けて答えに窮したりするので、最近は趣味を聞かれても「ロシア語です」とは答えない。
尋ねる人にとってはただの興味本位の質問であることはわかっている。ただ、理由をうまく説明できない私としては、英語、中国語、スペイン語やフランス語を学んでいる人にはない窮屈さを感じる時がある。

語学を学ぶことに意味があってもいい。なくてもいい。それが、ただの娯楽でも構わない。そして、学ぶ言語は何でもいい。
メリット、デメリットにとらわれない、ただ自分の好きな言語、興味のある言語を学ぶステージがもっと広がればいい、いまの私はただ、そんな気持ち。

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