見出し画像

私が今伝えたいこと。

GWが始まるこの時期の絶妙な気温を肌で感じると、あの頃の壮絶な合宿を思い出してしまいます....。

こんにちは、チャイミーです。
今日は綴るか綴るまいか...悩んでいたことを思い切って綴ってみようとおもいます。

4/26に発表されたインターハイ開催中止のお知らせ。
春の甲子園、高校選抜中止の知らせに続き全日本中学校体育大会いわゆる "全中" そしてインターハイ、と数々の試合の中止発表がされましたね。

私の自己紹介記事を読んでくださった方はご存知だと思うのですが
3〜20歳までの17年間、今27歳なので生きてきた人生の半分以上は新体操に費やしてきました。

一般クラス、育成クラスから全国大会を目指す選手クラスに入り本格的に新体操に打ち込み始めたのは小学校4年生の頃、9歳の時です。

それまでは週2〜3日だった"習い事"の新体操が週6日通いに変わり新体操が私の"日常"となっていきました。
きっと今現在、数々の試合が中止になり悲しみの中にいるアスリートのみなさんのほとんどの方がそのような日常を送ってこられてきたかと思います。

これからの進路について悩んでいる学生アスリートのみなさんへ。
今日、ここに綴る内容は私の新体操時代のお話しです。
何が参考になるのかわからないし、何も参考にならないかもしれない。
ただの自分語りだ、とも思うかもしれない。
でも私の文章が、私の経験が今悩んでいる誰かの助けになればいいな、と思い綴ってみることにしました。
暇つぶし程度でいい、長ったらしい文章だけど読んでみて。

クラスメイトからの遊びの誘いも断り、連休の家族旅行や遠出はここぞとばかりに入る1日練習、そして合宿の為断念、、、
高校で出来た初めてのボーイフレンドとのデートも練習でほぼ全部キャンセル。突然の練習や体重ノルマによる約束のドタキャンで友達や彼に機嫌を損ねられたり...。
21:00までの練習、家に帰ってからご飯を食べてお風呂に入り疲れの為バタンキュー。早朝4:30に起きて始発の電車に乗り朝練へ向かう。
当然かのように宿題は提出直前に悲鳴を上げながらやる、そんな日々。(ごめんね、絶対そうじゃない子もいるw 私は不真面目な学生だったと思う)

学生が当たり前に過ごせるはずの日常を犠牲にしてまでもスポーツに打ち込んできた理由って、「大会で勝つため」全てはそこだと思うんだよね。
目標が明確にあるから、成し遂げたい想いがあるから、そこに尽きるよね。

だからこそ、その目標を突然奪われてしまったみんなの気持ちは計り知れない。
全中、全日本Jr.は小中学生が目指す日本で一番大きな大会。
インターハイはスポーツをしている高校生の夢の舞台。
インカレ、ユニバーシアードは大学生が目標とする場所。
もちろん地区予選や県大会などもとても大切な試合だ。
まだ中止の発表がされていない大きな大会もあると思うけれどどうなるのかわからないのが実際のところ。

画像1

高校生の頃、私は国体3年連続出場、インターハイは1年と3年の時に出場しました。
高校2年生のインターハイ出場は逃してしまった。
でも国体予選がまだ終わっていなかったので当時は悔しさをバネに頑張ることが出来た。

でも、今みんなが感じてる悔しさってそれとは全然別物だと思うんだ。
出場する権利を与えられた上で結果出場出来なかった、と
出場する権利すら与えられず終わってしまった。
では雲泥の差があると思う。
今みんなの立場って後者だよね。前者だと次の試合や次の目標にシフト出来たと思う。けどそうじゃない、ぶつける場所もない次に進む気力すらない人もいるかもしれない。
はたまた引退試合なくして引退が決定した人もいるかもしれないね。
中学3年生、高校3年生、大学4回生のみんなは引退を考える節目でもあるよね。
実際のところ私は全部の節目でやめることを考えていたんだ。

新体操って芸能界と少し似ているところがあって、自分を強烈に表現しないといけない自己表現の世界、しかもそこには明確に点数が付けられて順位が決まる。
華やかな世界とは裏腹に壮絶な世界。
漫画かよ!と突っ込みたくなるようないじめや嫌がらせ、不正な採点がたまにあったり、、、と かなりドロドロした女社会。(誤解ないよう補足すると、今現在は相当改善されているようです。よかったよかった...私が言っているのはもう10年も前のお話なので悪しからず...)
そんな世界に疲れ果てた中学生の私は中3で引退して高校生活は華の女子高生として青春を謳歌したい!という気持ちから引退する気満々だったんだけれど...
前年は近畿1位通過で出場した全日本Jr.選手権に出場は愚か、出場者を決める近畿Jr.ではリボンのスティックが壊れて投げた瞬間に来賓席にぶっ飛んで行くという破天荒すぎるミス...
なんで!もうやめる気だったのに、、、周囲の説得もあり最悪に下がったモチベーションのまま高校生でも続けることになった。
そして次の節目、高校3年生、高校最後の引退試合であった千葉国体。
初日の競技である個人種目はノーミスで終えた。
「よし、これで悔いなく引退することが出来るぞ。」そう思ったのだったが...
翌日の団体競技、メンバーの1人が手具をフロアから大場外させてしまう。
私はつくづく運がないと思った。でもメンバーのミスは全員のミス。
そんな演技で終わってしまったがそれでも私は引退するつもりだった。
が、その日の夜、ホテルにて先生の部屋に私だけ呼び出される。
「スポーツ推薦できるねんから あんたは大学まで続けなさい。」
絶対その話しだと思ったよ...とズーーンとした気持ちで聞いていたのを今でも覚えている。
結局また中学生の時と同じで周囲の説得の元、大学でも続けることになる。

正直私は新体操の世界が本当に大嫌いで、もうまじで早くやめたい、なんなら消えてしまいたいと思っていたくらいだったんだけど
大学生まで続けていて良かったと思えることが一つある。
それは全国で2位になれたことだ。

小学校4年生で選手クラスに入り、当時は市民大会でも入賞するかしないか。
近畿大会、全国大会に出場するだなんて夢のまた夢...だった私が全国大会で2位になることが出来た。
全国大会のメダルが欲しい、と言い続けてから約10年でやっと手に入ったメダルだった。重みが違う。

節目節目で説得してくれた母やコーチに対して当時は
「もうしつこいねん!やめるって言ってるやん!!」って
思っていたけれど(最低でしょ笑 本当にやめたくて仕方がなかったのだ)
今となっては感謝しかない。
それは全国大会のメダルを手にしたから、ではなくて
継続するということ、続けるという事はどういうことなのか、を身を以て学ぶ事ができたから。
その結果として全国2位という功績がついてきた。
大人になった今、やっとこう思えることが出来る。
そしてこの学びと経験は間違いなく今の私"ChiMy"の活動にも大きく影響している。

私は天才でも才能があったわけでもなかったけど極度の負けず嫌いだったし、ねちっこいくらいの忍耐力はあった。今でもそう。
節目節目で思い詰めるほどに引退を考えていたにもかかわらず、結局続けることが出来たのはこの性格のおかげなんだと思う。
結果、極度の負けず嫌い継続のおかげで全国2位になれた。
続けることって大変、けれど続けることって大切なことであり素晴らしいこと。

私が今日想いを強く伝えたい相手は
引退を考えていた中学3年生、高校3年生のみなさんです。

「引退試合が中止になった」

その知らせを聞いた時あなたはどう思った?どう感じた?
泣いた?落胆した?それとも辛い練習から解放されて安堵した?

間違いなく前者ですよね。
なぜその気持ちが湧いてくるか、

答えはあなたが”その競技を愛しているから”それに尽きると思います。

愛していなければ涙も流れないしそもそも日常を犠牲にしてまでその競技に打ち込んでいないと思うのです。
私はここまでの文章で「新体操が嫌いで堪らなかった」と言っているけれど
それは深く向き合いすぎた為に生じたその場の感情であって、好きで好きで堪らなかったのです。

あなたが”その競技を愛している”ということを今回の出来事で再確認出来たのであれば、是非この先も続けてください。
中学3年生の方は高校で、高校3年生の方は大学で、是非続けてください。
”続けることが美学”とは思いません。他にやりたい事があるのにやりたくない事を嫌々続けるのは私は時間の無駄だと思っています。

でもその競技を愛しているならば、繰り返しになりますが
これからも嫌になるほど向き合い、そして続けてください。

続けたから得られる事、続けたから学べること、きっと今みなさんが想像している以上に沢山あります。
そしてその経験は必ず後の人生に大きく影響してきます。
アスリートとしての人生よりも、健康に生きていればその後の人生の方が圧倒的に長いのです。もちろん社会人でもプロで続ける方は例外ですが。

今は理解出来なくても大人になってから気がつくことも沢山あります。
おこがましいが、私のこの言葉は未来の自分からのメッセージだと思って聞いて欲しい。

今のこの出来事は人生の一部に過ぎない、そう思える日が必ずきます。
そして、そう思える将来を迎える為にも続けて欲しい。
それはスポーツに限らない。私もそう、世の中のみんながそう。
今感じている悲しい気持ちや辛い気持ち、悔しい気持ち、忘れないでね。
絶対にあなたの肥やしになる時がきます。

とっても長くなりましたがこれが私の伝えたいことです。
綺麗ごとでもなんでもない、私の正直な気持ちです。
(綺麗ごとって思う人もいるかもしれないね、まぁそれはそれでいい。)


私は今、新体操競技から退いて東京でイラストレーターとDJをしています。
なんでそんな流れになったのかという話しは今日は置いておいて
イラストレーター/DJとして私のことを認識してくださっている方が多い中でアスリートとしての話しをするのかとても悩んだのだけれど
全国で今悲しみと辛さ、やり場のない思いを抱えている学生のみんなに想いを届けたくて書くことにしました。
少しでも多くの"若きアスリート"の元に届きますように。
そして少しでも多くの人が"愛している競技をやっぱり続けてみよう"と思えるきっかけになると嬉しいです。

『継続は力なり。』
この言葉は本当に最後まで続けた人にしか理解出来ない言葉だと思います。
このnoteを読んだあなたがこの言葉を真髄まで理解出来る素敵な大人になりますように。



頂いたサポートはクリエイティブ活動の資金にします( ‘ ∪ ‘ )