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ずっと忘れないために

8年前に亡くなった祖母の遺骨をどう残そうかと母と考えて調べていた夜。8年経った今も実感が湧かない。

お墓は買えないというのもあり、その選択肢はなく、「ソウルジュエリー」の存在を知った。
リングにしようと思った。

私の祖母は指輪が好きな人で、いつもお洒落だった。
身だしなみには厳しかったし、「ちゃんと整えておかないと、将来困るよ」とよく言われた。
そのお陰なのか、今は美容が好きだ。

そして料理好きで、作りすぎたものを近所やよく行くスーパーの仲のいい人にまで配っていたし、好きなものをよく作ってくれた。

自転車の後ろに私を乗せて、色んなところに出かけるのも好きだった。買い物も大好きな人だった。
真面目な話もしたし、「やりたいことはちゃんとやりなさい」と言ってくれたこともある。

ずっと憶えているのが、「なにがあっても、ずっと味方でいるから」と言ってくれたこと。
きっかけこそ思い出せないのだが、私が泣くに泣いていたことは覚えている。
昔から自分の感情消化が下手だった。

今も祖母が生きていたらきっと自由すぎて、怒られているだろうか。ものすごく心配性な人だったから、まだ心配しているだろうか。
もうちょっと器用に生きたいなぁと思っている。

私が15の時に亡くなっているから、成人式の振袖姿も見せてあげられなかった。
私が20歳になって撮った前撮りの振袖の色は、祖母が「あんたは赤が似合うから、早く見たい」と言っていた赤色にした。
大人になってから気づいた事だけど、好みも割と似ていたなぁと思う。美的感覚はとくに、祖母譲りかもしれない。

私が楽しそうにしていると、私以上に嬉しそうに笑う顔を今でも鮮明に思い出す。

私はとても愛されていたのだと思う。
私も祖母のことが大好きだ。


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